第26話
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うん、その証言者は………シズク・マクレイン………あの遊撃士アリオスの娘さんの証言だよ。」
「シズクさんの証言……」
ロイドの話を聞いたティオは仲間達と共にシズクの音に関する証言を思い出していた。
「も、もしかして………その音で魔獣を操っていたの?」
「ああ、その可能性が高いだろう。」
「………狼や犬のような獣は人には聞こえない周波数の音を聞き取ることができるそうです。それを利用した特殊な笛が昔からあるらしいですが………」
「いわゆる『犬笛』だな。今でも軍用犬なんかを犬笛で操る技術は残っているぜ。まあ、まともな正規軍よりは猟兵どもがよく使うんだが。」
「そうなのか……」
ティオの話を補足したランディの説明を聞いたロイドは意外そうな表情をした。
「………なるほど。かなり輪郭が見えてきたかも。そうなると、魔獣を連れて移動する手段が必要になるわね。………!もしかして。」
そしてエリィは考え込んだ後ある事に気付き
「ああ………さっき見かけた黒い運搬車。断定はできないけど、あれなんかまさに打ってつけじゃないか?」
ロイドが代わりに答えた。
「………これで完全に繋がりましたね。」
「ええ、やはり目的は七耀石の取引の独占………いえ、むしろそれはオマケね?」
「ああ、多分ね。マフィアが今力を入れているのは対抗組織である”黒月”と”ラギール商会”を圧倒できる戦力を手に入れる事。その為の戦力として狼たちを使うつもりだとすれば………」
「暴れるしかできない魔獣は戦力としては全く使えない………十分、コントロールできるかを実際にテストする必要がある………それが各地で起きている被害の真相だったってわけか!?」
「ああ………間違いない。そもそもルファ姉の推測通り警備隊の引き上げた直後にマフィアの手下が訪れたこと自体、不自然極まりないだろう。引き上げに関してはやはり警備司令だろうな。」
「ええ、そうでしょうね…………………フフ、これでルファディエルさんが教えてくれなかった目的と魔獣を操る方法がわかったわね。」
ロイドの話に複雑そうな表情で頷いたエリィは微笑みながらロイドを見つめて言った。
「ああ、そうだな。」
「………ルファディエルさん。貴女はどの時点で全てがわかったのですか?」
エリィの言葉にロイドは頷き、ティオはロイドを見つめて尋ねた。するとその時、ルファディエルがロイドの傍に現れ
「……私が今回の件がルバーチェの仕業だと推測したのは警備隊の引き上げと司令がエレボニア派議員と繋がっていると知った時ね。まず警備隊の調査書を見た時点で背後に人間が控えていたのはわかっていたし。」
「ええっ!?」
「……………」
ル
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