第26話
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……本当なら判明しているはずのある情報がまだわかっていないんだ。」
「判明しているはずの情報………?」
「一体なんなの??」
ロイドの話を聞いたセティとシャマーラは首を傾げた。
「そう、一連の調査で本来判明しているはずの情報………それは魔獣の目的、だと思う。」
「そういや………病院の被害を考えると飢えて各地を襲ったって訳じゃなさそうなんだよな。」
「ルファディエルさんの推理のお蔭でルバーチェが黒い狼を操っている事はわかったけど………肝心の目的については語らず、私達に任せたしね。」
「ああ………ここで黒い狼たちの気まぐれと判断するのは早すぎる。病院での一件を考えるればわかるほど彼らは非常に巧妙なルートを使って病棟の屋上に侵入している。そして被害者を必要以上に害することなく去って行った………」
「本来見えてくるべき目的がまったく見えてこない………つまりそこに何か意味があるってわけだな?」
ロイドの説明を聞いたランディは頷いた後尋ねた。
「そういう事。こんな場合、人は大抵、一つの”枠組み”に囚われている場合が多いんだ。黒い狼たちによる各地の襲撃………そこに納得のいく目的を見出せる別の”枠組み”を考えるべきだろう。」
「別の”枠組み”………ですか。」
「難しく考える事はないよ。およそ犯罪事件と呼べるのは『犯人』『目的』『手段』『結果』があるものだけど………そのうちの幾つかが、ズレていると考えたらどうだろう?」
「え………」
「ちょ、ちょっと待って。簡単にまとめてみるから。」
そしてエリィはロイドの話をメモにまとめた。
犯人=黒い狼
目的=?
手段=狼の身体能力
結果=各地の被害
「うん、そんな所だろうな。」
「それで……こいつがどうズレてるんだ?」
「ああ……犯人をルバーチェに入れて、こうしてみたらどうだ?」
ランディに尋ねられたロイドはメモに纏めた。
犯人=ルバーチェ
目的=狼の身体能力
手段=黒い狼たち
結果=各地の被害
「これは………!」
「犯人はルバーチェで、黒い狼たちが手段で彼らの身体能力が目的になる……」
「なるほどな………後まだわかってないのが複数の狼どもを操った方法はどうなんだ?」
ロイドが纏めた答えを見たエリィは驚き、ティオは呟き、ランディは頷いた後尋ねた。
「ああ、その方法なんだけど………コントロールする方法はある人物の証言から推測できると思う。」
「ある人物の証言………?」
「………なるほど、あれだな?」
「さすがにランディは気付くか………
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