第26話
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ンディは目を細めて尋ねた。
「いや……ミラを取るつもりはないらしい。代わりに七耀石の取引をその間だけ独占させて欲しいそうだ。」
「七耀石の取引権を…………確か鉱山そのものの採掘権は自治州が持っているはずですよね?」
「ああ、あまり採掘しすぎないよう、政府の決めた量を守る必要がある。七耀石には国際的な相場もあるから無茶な取引はそもそも出来ないしね。ただ、採掘した七耀石をどこに買い取ってもらうかはこの町の裁量に任されているんだ。」
「すると、彼らにとっては用心棒の手間に見合うだけのビジネスになるという訳ですね。」
町長の話を聞いたティオは頷きながら言った。
「そうは言っても、付き合いのある商人さん達もいることですしねぇ……どうしたものかと困り果てていた所なんですよ。」
「そうだったんですか…………」
困っている様子の町長の婦人を見たエリィは重々しく頷いた。
「――――町長、できればこの件、自分達に任せてもらえませんか?自分達なら、何とかできると思いますので。」
(まあ、最初から答えがわかっている状態で来たようなものだからな。)
そしてロイドは考え込んだ後町長達に提案し、ランディは口元に笑みを浮かべていた。
「ふむ……”特務支援課”といったね?警備隊でも遊撃士でもなく、街の警察に頼ってもいいのかね?」
「ええ、お任せください。早ければ明日中には全て解決できると思います。」
その後ロイド達は町長の家を出た。
「―――今の話で今回の襲撃事件の答えがルファディエルさんの推測通りと完全に証明されたわね。」
「マジでルファディエル姐さんの読み通りになっていたな………」
「ええ。ここまで来るとルファディエルさんは未来でも見れるのじゃないのかと錯覚してしまいますね。」
家を出たエリィとランディは真剣な表情で呟き、ティオは静かな表情で呟き
「ハハ………だけどあの白い狼が伝えたように、これで全ての手掛かりが揃ったと思う。一度、今回の件についてミーティングをしてみないか?」
エリィ達の言葉を聞いたロイドは苦笑した後提案し
「ええ。改めて情報の整理をする必要はあるしね。」
「そんじゃ、もう夕方だしこの町の宿で部屋を取るか?お前とルファディエル姐さんの読み通りだと、ルバーチェの奴らが動くのは今夜だろう?」
エリィは頷き、ランディは尋ねた。
「ああ、そうしよう。」
その後ロイド達は宿に部屋をとって、客室でミーティングを始めた。
「―――さて。状況の整理を始めよう。今回の一連の魔獣被害だけど………最初の警備隊の調書には幾つもの不明点があった。俺達の調査で、その不明点の幾つかが明らかになったけど…
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