1369話
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
緊張で連絡を取るという事を忘れていたのか、通信機を取り出し……
「アクセル君、無事? いえ、聞くまでもないでしょうけど」
ざわり、と。
その声の持ち主に木連の兵士達がざわめく。
穏やかな笑みを浮かべながら俺の方へ近づいてきているのは、千鶴。
相変わらずの大人びたその姿は、木連の兵士達にとって眩しいものがあるんだろう。
木連の兵士が好むのは、ゲキガンガーに登場するナナコとかいうキャラだ。
淑やかな性格の中にも芯の強い場所があり、やるべき時はやるといった性格な訳で……そういう意味では、千鶴は木連にとって理想の女なのだろう。
他にも、マリューとかなら木連にとっての受けは良さそうだが。
「何だ、心配はしてくれないのか?」
「ふふっ、アクセル君がこの程度でどうにかなるようなら、今頃ここにこうしてはいないでしょ」
そっと俺に寄り添う千鶴の様子に、木連の兵士達が色々と騒ぎ出す。
女が少ないという事もあって、恋愛関係とかを実際に間近で見る機会は少ないだろうから無理もない。
「それで、シロガネの現状は?」
「特に何もないわね。いっそ、攻めてくればこちらも色々と対応出来るんだけど……」
「どうだろうな。実際、俺やイザークを狙ってきたんだから、もしかしたら来るかもな」
「ふんっ、狙われたのはどう考えても俺じゃなくてお前だろう」
銃を手に持ったイザークが、相変わらず不機嫌そうな様子でそう告げながら近づいてくる。
「高杉」
「はい、はい。ではそちらも御無事で。……アクセル代表、向こうの方は順調に反乱を起こした者達を制圧していっているようです」
「そうか、それは何よりだ。それより武器を」
「あ、はい。……お前達、並んで武器を受け取れ!」
高杉の言葉に、木連の兵士達はそれぞれ綺麗に並ぶ。
この素早さは木連の兵士らしいな。
ともあれ、こうして迎撃の準備を整える俺達だったが……結局これから暫くして、反乱を起こした者達は無事全員確保したと秋山からの連絡があるのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ