第三百四十話
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第三百四十話 部屋に戻って
紅茶を飲むとだ、葵は自分の部屋に戻って勉強に入った。食事の間までそうしたがそれは赤音も同じっだった。
しかしその勉強の前にだ、赤音は自分の使い魔達に話した。
「間違いないわ」
「あの表情を見ると確かに」
「実に機嫌がいいから」
「それを見たらね」
「私達にもわかるわ」
「しかも失言あったでしょ」
赤音はジップとハリーにこのことも言った。
「あれを見てもわかるわ」
「じゃあお姉さんはやっぱり」
「彼女がいるのね」
「いるわね、しかもね」
赤音はさらに言った。
「私に紅茶、それもミルクティー出してくれたけれど」
「あれもなの」
「お姉さんが機嫌がいい時の証なの」
「紅茶も」
「そうなの、お姉ちゃんって機嫌がいい時は紅茶飲むけれど」
赤音はここからわかったのだ。
「特にミルクティー、しかも私に自分から淹れるとなるとね」
「もう最高に機嫌がいい」
「そうなのね」
「彼氏の人がいて凄く上手くいってるわね」
間違いなく、というのだ。
「そうでもないとあそこまで機嫌がよくないわ」
「じゃあ彼氏の人がいて」
「しかもその人といい感じ」
「だからそこまでした」
「そうなの」
「ええ、けれどお姉ちゃんが幸せならいいわ」
姉思いの赤音らしい考えだった。
「このまま幸せでいて欲しいわね」
「そうね、本当にね」
「そうなってくれるといいわね」
二匹も主に言う。
「じゃあ私達はね」
「お姉さんの幸せを祈りましょう」
「そうしましょう、さてお姉ちゃんの幸せを願いながら」40
そのうえでとだ、ここで。
赤音は机の上に自分の教科書とノート、それに筆記用具も出した。そのうえで自分の使い魔達に言った。
「お勉強するわよ」
「ご主人も」
「そうするのね」
「魔法のお勉強もして」
そしてというのだ。
「学校のお勉強もしないとね」
「駄目よね」
「どっちの勉強もしないとなのね」
「そう、だからするわよ」
こう言って学校の勉強もするのだった、赤音はそこは真面目だった。
第三百四十話 完
2016・5・7
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