【ネタ】××・オンライン
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という超特大の大猿だった。
『グウオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!』
とんでもない巨体の喉から発せられる特大の威圧に、キリトはさぁっと顔を青ざめる。
上半身に四本、下半身に二本の計六本の腕を備えた凶悪な猿の瞳が見下ろしてくる。
これは、多分『シミウス』というゴリラに近い種類の原生生物だ。それは知っている。βテスト時に割と街の近くをうろついている『ジュニア・シミウス』のせいで苦労させられた。思いっきり振りかぶった手から繰り出される強烈な鉄拳の威力と範囲が凄まじく、集団で倒すのが安牌だと結論された敵だ。
だが、βテスト時にはこの辺には出現しなかったし、こんなにも巨大な個体は出現しなかった筈だ。
「まさか………製品版の追加要素か!?くっそ、よりにもよってこのタイミングで!」
連戦はキツイが、出会ってしまった以上は走って逃げるのは無理だろう。原生生物の足の速さとしつこさは半端ではない。故にキリトは既に臨戦態勢に入り、『クロムアーマー』で再び防御力を上げつつ敵の正体を探っていた。
このゲームでは、敵の名前とレベルは相手を注視すればアイコンとして表示される。
そこで、キリトは自分の眼を疑う狂気の表示を目にする。
『【オーバード】縄張りハイレッディン Lv.81』
『Lv.81』
『 レ ベ ル 八 十 一 』
現在のキリトのレベル、4。
目の前の非常識のレベル、81。
そのレベル差――77。
「……ここ、拠点の街のすぐ近くなんですけど……周りの原生生物、レベル高い方でも10くらいなんだけど………えっと、出る所間違えてない?」
直後、縄張りハイレッディンのパンチ一発でキリトのアバターは粉々に砕け散った。
装備品とかクロムアーマーとかそんなもん関係あるかと言わんばかりに、一撃だった。
その後、無言でゲームをログアウトしたキリト――現実世界での名は和人――は、ナーヴギアを脱ぎ捨てて自分の部屋の窓を開き、外に向かって叫んだ。
「………………絶対バグッってんだろコレぇぇぇええええええええええええええッ!!!!」
この日、一人のプレイヤーの一撃爆散と共に、『ゼノブレイドクロス・オンライン』の真の恐ろしさの一つが明るみに出るのであった。
【ゼノクロ】敵が強すぎて爆散したプレイヤーの集いスレpart1
322:名無し
湖の近くにゴジラみたいな化物いるんだけどなんなのあれ(真顔)
323:名無し
≫322
ミレザウロだろ
あいつの足元の敵狩ってたら流れ弾で気付かれて尻尾ぶん回してきた
アバターは勿論 爆☆散 デスペナ軽くて助かったわw
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