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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第二十九話 ダンス、ダンス、ダンス!!なのです。
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もしれないが、相手は思いのほか真摯に聞いてくれていた。そして相手もまた自分の生い立ちを語ってくれていたのである。テラスにもたれたまま二人は長い時間お互いのことを語り合っていた。
「貴族の方なのですか?そんな方がまたどうして軍属になられたのですか?」
ミュラーは驚いた。相手の女性は確かに優雅だったが、貴族らしい高飛車さは少しもなかったのだから。
「貴族と言っても私の家は貧しくて、とても私を養っていけるような状態ではなかったんです。本当は大学に入りたかったのですけれど、残念ながら夢はかないませんでした。でも、いいんです。私をここまで育ててくださった両親にとても感謝しています。早く恩返しがしたくて、ただで授業が受けられて早く給料がもらえる軍属が望ましいかなって思ったんです」
「お幸せなご両親ですね。こんなに素敵な娘さんをお持ちで」
その言葉にフィオーナは顔を赤くした。
「あなたも立派です。たくさんの兄弟がいらっしゃって大変ですのに、家庭を支えているんですもの。先ほどおっしゃっていましたよね?本当なら工学研究職に就いて研究者になりたかったと」
「ええ、でもいいのです。私の給料で弟は大学に行くことができました。むろん奨学金が必要でしたが。それでも、両親が喜ぶ顔が見れれば」
「なんだか、私たち、似ていますよね」
「ええ、似ていますよね」
二人は同時に笑っていた。まったくの自然体で。そして同時に思っていたのだった。こんな素敵な時間がずうっと続いてくれればいいのに、と。
だが残念ながらそうはいかなかった。終限を知らせる鐘が鳴り響いて来たからである。
「あの、ぶしつけで申し訳ありませんが、フロイレイン。ぜひあなたのお名前をお聞かせいただけませんか?」
相手の女性はにっこりしてこう言った。
「フィオーナ・フォン・エリーセルです」
ミュラーは自分の耳がバカになったのかと思わず問いただしたくなった。バカな!?今しがたずうっと話していた女性はフロイレイン・フィオーナだったのか!?
「ど、どうしましたか?な、なにか私いけないことを――」
「い、いえ、いいのです。あの、その、実はあまりにも驚いてしまって。あなたがあのフロイレイン・フィオーナだとは思わなくて・・・・・。こんなにも素敵な人と話すことができたのが夢のようで・・・」
いったいナイトハルト・ミュラー、お前は何を言っているのだと、内なる声があきれた調子でささやく。そう言われても言ってしまったものはどうしようもない。
「私もです。とても楽しかったです」
フロイレイン・フィオーナはにっこりした。その純粋な笑顔に救われたように、ミュラーはほっとした。少なくとも彼女は俺を嫌っているのではないらしい。
「失礼ですが、あなたのお
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