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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第二十九話 ダンス、ダンス、ダンス!!なのです。
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どんな風にあしらうか、見てみたかったのよ、でもさすがはフィオね。いざという時は手加減はしないのね」
「しないわよ。でもこんなこと、もうこれっきりにしてほしいわ。好きでやっているんじゃないんだもの・・・・」
「ま、そう願いたいものね」

 イルーナがそう締めくくった。



* * * * *

「おうい、ナイトハルト!!」

 イゼルローン要塞の士官居住エリアの廊下を歩いていたミュラーが振り向くと、フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト中佐とアウグスト・ザムエル・ワーレン中佐が並んで歩いてくるのが見えた。

「どうされました、先輩方が御揃いで」

 ナイトハルト・ミュラーとビッテンフェルトらとは帝国軍士官学校で先輩後輩の間柄だった。ビッテンフェルトらが4年生の時にナイトハルト・ミュラーが1年生の勘定になる。1年生からすれば最上級生である4年生とはあまり接点はなかったが、ミュラーは指導役の先輩としてビッテンフェルトらを知っていたのである。

「いや、ロイエンタールの奴を見かけなかったかと思ってな」
「いや、見ていませんが」
「そうか。奴はどこに行ったのだ?」
「何かありましたか?」

 ミュラーの問いかけに、ワーレンが、

「久方ぶりに同期で飲もうという話になったのだ。何しろビッテンフェルトはオーディン女性士官学校からの久々の帰還だし、ロイエンタールもフェザーンから舞い戻ってきたばかり。かくいう俺も巡航艦の乗り組みで帰投したばかりだからな」
「そうでしたか」
「卿も同期会をやらんのか?」
「いえ、そうしたいのはやまやまなのですが、小官の同期は皆今宵のダンスパーティーに夢中なのです」

 ミュラーは苦笑した。

「何?!怪しからんな、それは」

 ビッテンフェルトが声を上げたが、そこには羨望の色が混じっていたことは疑いない事である。その隣でワーレンが、

「仕方あるまい。若い者はこういう機会でないと恋人を見つけられないのだからな。良い機会ではないか。卿は参加せんのか?」

 最後の問いかけはミュラーに放たれたものである。

「はぁ・・・そうしたいのですが、何分小官はそう言ったことが苦手でして・・・・」
「だったら俺たちと一緒に飲まないか?」

 ビッテンフェルトがミュラーの肩を叩く。参加したいのはやまやまなのだが、ビッテンフェルトらの酒量はミュラーのそれを凌駕する。そんなところに参加でもしたら二日酔いは確実だ。さりとて断るのも無礼にあたる。さて、どうしようか・・・・。
 ミュラーが戸惑っていると、そこに救いの神が現れた。同期のアントン・フェルナー大尉とギュンター・キスリング大尉である。

「おぉ、ナイトハルト、ここにいたか!!」

 二人はさっと上官たる二人に敬礼すると
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