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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第二十九話 ダンス、ダンス、ダンス!!なのです。
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。お人よし・・・・」
「そう言うのは結構だけれど、名前を聞いていなかったわね。その服装だと尉官みたいだけれど、佐官の私たちに喧嘩を売りつけたということはどういうことか、わかっているでしょう?」

 イルーナが言う。

「佐官はアンタだけでしょ・・・そこの二人はまだ大尉・・・・あたしと同じじゃない・・・・」

 3人はおやっという顔をした。見たところ年齢は自分たちと変わらないくらいなのに、ここにも大尉に早くも昇進している子がいる。

「でも、実力は遠く及ばないわけか・・・・。悔しいけれど、それを認めざるを得ないな。顔だけじゃなくて蹴りやパンチまで・・・・」
「名前は?」

 イルーナが問いかけた。フィオーナの手当てを受けながら、栗色の髪の女性はふらつきながら立ち上がり、頭を振ると、敬礼した。

「あたしはルグニカ。ルグニカ・ウェーゼルです。大佐。先ほどは――」
「いいわよ、私たちが悪かったわ。あんなところで人前も考慮しないで笑ったりして、ごめんなさいね」

 大佐が深々と大尉に頭を下げたのを見て、息を吹き返していた周りの人間はびっくりした。ルグニカが慌てて、

「頭を上げてください!!そんなことしたら、あたしが銃殺刑になりますから!!」

 イルーナは頭を上げて、

「私たちはパーティーに出ないわ。引っ込んでおとなしくしているわ。それであなたたちの気が済むというのなら、そうしてくれても――」
「もう、いいです。正直言うとここに来るまではずっと嫉妬していたし、偏見も持ってました。お三方は顔だけで昇進したんだって。どっかの貴族の愛人か何かになってそのせいだろうって、皆で言い合って笑ったりしてたんです。でも、違いましたね」

 わき腹を押さえ、せき込みながらルグ二カはかすかに笑った。

「少し時間をください。ちゃんとケリをつけて今度は素面で謝りに行きます。まだグルグルって胸の中が燃えていてちゃんと話ができる状態じゃないんです」
「いいわよ」

 イルーナの承諾にルグニカは一礼して、女性士官たちに声をかけた。彼女たちは自力で、あるいは仲間同士で助け合い、負傷者を抱えるように引き連れて立ち去っていった。

「ああいう人が出るものなのね」

 イルーナは感慨深そうに言った。

「流石に何千人、何万人と卒業生が出てくれば、一人くらいああいった人がいらっしゃるのも納得がいきます」

 と、フィオーナ。

「私はまだムカついているけれどね」
「ティアナ!」
「でも、中々頼りになりそうな子じゃないの。前世だったら私の副官にしてもいい人材かな」
「ティアナったら、そう言っているけれど最後のあの蹴り、わざと加減したでしょう?」

 バレたか、とティアナは肩をすくめた。

「あの子をあなたが
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