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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(零篇)
異伝〜姫神と風の剣聖の戦い〜
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はずよ!」

そしてエステルは真剣な表情でフェミリンスを見つめて言った後、笑顔を見せた。

「フフ………貴女はそれでよいのです。貴女の信頼を裏切り、傷つけようとする者から守るのが私と貴女を守る貴女の”友”達の役目。――――行きますよ。」

エステルの笑顔を見たフェミリンスは微笑んだ後、ミシェル達に背を向けてクロスベル市に向かい

「あ、ちょっと待ちなさいよ〜!」

「皆さん、僕達は先に戻って仕事を始めておきますね。」

「えっと………フェミリンスさんにも何か考えがあって、あんな事言ったんだと思います。だからフェミリンスさんの事、誤解しないで下さいね!………失礼しまーす!」

エステルがフェミリンスを追いかけ、ヨシュアとミントはミシェルに頭を下げた後、フェミリンスとエステルの後を追った。



「………彼女、本当に何者よ………見た目は人間だけど、アタシ達とは”何か”が”違う”って感じ取れたわ………」

フェミリンス達が去った後ミシェルは呆然とした表情で呟いたその時

「グッ……」

気絶していたアリオスが目を覚まし

「!アリオスさん!」

「大丈夫ですか!?」

その事に気付いたエオリアとリンはアリオスに呼びかけた。

「ああ…………エステル達はどこに行ったんだ?」

「彼女達なら先に戻って、仕事を始めていると思うわ。それとあのフェミリンスって人、アナタに対して意味不明な事を言っていたわよ?」

「?どういう事だ?」

そしてミシェル達は起き上がって立ち上がったアリオスにフェミリンスが去り際に残した言葉を伝えた。

「………………………………」

フェミリンスが去り際に残した言葉を聞いたアリオスは目を伏せて黙り込み

「………まさかとは思うけど、思い当たる事があるの?」

その様子を見ていたミシェルは真剣な表情で尋ねたが

「いや………まだまだ精進が必要だと思っただけだ。俺も戻らせて仕事に入らせてもらう。」

目を見開いたアリオスは呟いた後、クロスベル市に向かって歩き出した後、ミシェル達からある程度距離を離れると一旦立ち止まり

(”絆”を捨て、修羅と外道に成り果てた邪剣か……………まるで全て見てきたかのような物言いだな……………ルファディエル、フェミリンス、エステル………そしてロイド。恐らくお前達が俺にとって最大の障害になるであろうな…………俺の前に立ちはだかったその時は………例え我が剣が邪剣であろうと貫かせてもらう………)



静かな表情で考え込んだ後真剣な表情になり、そして再びクロスベル市に向かって歩き出した……………





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