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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(零篇)
第23話
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したって話だ。」

(なるほど……只者ではないと思っていたけど、彼女達は”英雄の器”を持つ者達のようね………)

セルゲイの話を聞いたルファディエルは考え込み

「リベールの異変って………!」

「あの、王国中の導力が動かなくなったっていう事件ですね。………(そしてその異変のお蔭でわたしとエステルさん達が”影の国”で出会う切っ掛けになったんですよね………)」

「おいおい、マジかよ…………?」

「エステルさん達の事はある程度知っていましたけど………まさかそれほどの活躍をしているなんて………彼女達が相当の実力者なのも頷けますね。」

ロイドは驚き、ティオは静かな表情で呟き、ランディは目を細め、エリィは疲れた表情で答えた。

「さらにこれは最近入った情報なんだが………あの3人のサポートで付いている女―――フェミリンスって奴だが戦闘能力を確かめる為にアリオス・マクレインが直々に相手したとの事だが………その時にあのアリオス・マクレインを軽くあしらったとの事だ。」

「ええっ!?」

「マジかよ!?確かに他の3人と比べて、明らかに実力が違う事を感じていたが………」

「あの”風の剣聖”の遥か上だなんて………(”フェミリンス”………ま、まさかね。)」

「(まあ、当然かと。あの人は”神”なんですから。セリカさんやリウイ陛下のような”魔神”や”神”、”神格者”だらけの超人外メンバーに加えて多くの”闇夜の眷属”や数人の中位を冠する”天使”達、そしてわたしやエステルさん達全員で力を合わせて勝てたんですから………そんなとんでもない人にただの人間の身のアリオスさんが勝てるなんて、ありえません。)……………………」

そしてフェミリンスの戦闘能力を知ったロイドとランディは驚きの表情で叫び、エリィは心の中で冷や汗をかきながら信じられない表情をし、ティオはかつての”影の国”でのフェミリンスとの戦いを思い出して、納得した様子で黙り込んでいた。

「………というか、なんでそれほどの実力を持つ人が遊撃士にならずにエステル達のサポートをしているんだろう………?」

「さあな。それは本人に聞いてみないとわからん。………ま、このクロスベルじゃお前達より新米ではあるんだ。あっという間に追い抜かれて引き離されちまわないよう、せいぜい気張っておくんだな。今回の件も、長引かせたら間違いなくギルドが出張るだろう。」

ロイドの疑問に答えたセルゲイはロイド達を見回して忠告し

「………わかりました。幸い事件はもうすぐ解決可能ですから、速やかに解決できるよう動きます。」

セルゲイの忠告にロイドは仲間達を代表して頷いた。するとその時

「こんにちはー!」

元気そうな娘の声が聞こえ

「どなたかいらっしゃいませんか?」


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