機動戦艦ナデシコ
1368話
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いっそ影のゲートを使えば、あっさりと安全な場所に移動出来るんだが。
まぁ、その辺に関しては秘密にしている以上、余程のピンチにでもならないとやらないんだが。
「あー、それで、そろそろいいか? 向こうもいつまでも動きを見せないって訳にはいかないだろうし」
その言葉で我に返ったのか、高杉が真面目な表情で口を開く。
「任せて下さい。俺が必ずアクセル代表達をシロガネまで無事に連れていってみせます!」
「……そうか、頼んだ」
真面目な顔で俺を守ると言っている以上、ここで何かをいうのも意味がないだろう。
どうせなら、高杉に思う存分働いて貰うとしよう。
「イザーク」
「分かっている!」
俺の言葉にイザークが答え、こちらの方へとやってくる。
「では、アクセル代表。暫しの別れですが、お気を付けて。出来ればメギロートと虫型戦闘機械に関する話をまたしましょう」
「ああ。そっちこそ気をつけろよ」
往々にして身内同士の戦いというのは、親しい関係だった相手だけに憎悪がエスカレートしやすい。
だからこそ、より残虐な手段で攻撃される可能性もあった。
……いや、でも木連にいるのがヤマダモドキとかなら、その辺はそんなに心配しなくてもいいのか? あー、でも、ヤマダモドキだからこそ、信念の為に! とか言って無茶を言いそうな気がするな。
「ふふっ、この秋山。腐っても木連軍人。優人部隊の心意気というものをお見せしよう。高杉にはそっちの5人が一緒についていけ。アクセル代表の安全を最優先にして行動しろよ。それ以外は俺に続け! アクセル代表達をシロガネに無事戻す為にも、派手に暴れて奴等の……反逆者共の目をこっちに引き付けるぞ!」
『おおおおおお!』
秋山にはどうやら部下をその気にさせるという能力に関しては十分過ぎる程の演説の能力があったらしい。
捕らえられて気絶した男達から銃を奪い、その銃を1つ高杉に渡すと、俺達に軽く手を振って部屋を出て行く。
そのまま秋山達を見送り、高杉の方へと視線を向ける。
「それで、具体的にはどうやってシロガネに戻るんだ? この軍港についてはあまり詳しくないからな。道案内はそっちに任せる事になるぞ?」
「はい、任せて下さい。先程も言いましたが、必ずアクセル代表達を無事にシロガネまで連れていってみせますから」
自信に満ちた表情は、多少自信を持ち過ぎな気もするが……まぁ、自分に自信のない軍人よりは大分マシだろう。
「分かった、ちょっと待ってくれ」
高杉にそう断り、シロガネへと通信を送る。
『アクセルか? この騒ぎは何だ?』
映像モニタに映し出されたのは、ナタル。
俺の心配を全くしていないのは、この程度で俺がどうにかなるとは思っていない為か。
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