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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
ワガママ
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あっさりと魔法を払い除けられたことに驚いているのか、はたまた俺と同じところに驚いているのか判断には困るが、ノーランは明らかに動揺しているのが感じ取れる。

「カミューニくん、シリルの風って〜」
「あぁ。わかってるよ」

ズボンの裾を引っ張ってくるセシリーを抱え込み、戦いの行く末を見守ることにする。

「なんで・・・模様が消えてるはずなのに・・・!!」

立ち上がろうとしながらシリルの左腕で視線が止まったノーラン。彼の目にはおそらく、色濃く浮き出た黒い魔法の模様が映っているのだろう。

「すごい・・・魔法の力が上がってる気がする・・・」

左手をグーパーしながらそう呟いた水の竜は、自分の力が以前よりも増していることに驚きを隠せないでいる。彼の水天竜は本来、自身の水の魔法と、ウェンディの天空魔法が混ざり合ってできた魔法だった。だけど今放っている水天竜の魔法は少し違う。
俺には見えていないから、感じ取れる魔力からでしか言えないが、おそらくは水の滅竜魔法と天空の滅悪魔法が合わさりあっている魔法になっているはず・・・

「すげぇな、シリルの奴」

俺が感心していると、横たわっているラクサスが目を覚ます。彼は正気を保ったまま、敵を圧倒しているシリルを見て感嘆の声を上げていた。

「ラクサスくん!!気がついたんだ〜!!」
「あぁ・・・動けねぇけどな」

一度体を貫かれたことで出血量も多く、まともに体を動かせないといった様子のラクサス。むしろ生きてる方が不思議なレベルだが・・・それを言うのは邪道だろう。

「お前のおかげでシリルも元に戻ったぜ。ありがとな」
「あいつは同じギルドの仲間だ。当然のことだぜ」

短く言葉を交わし、拳を合わせる俺とラクサス。二人は拳を離すと、妖精と悪魔の戦いを繰り広げている場所へと視線を向けた。

「これならいける!!」

さっきの暴走のおかげで完全に滅悪魔法を物にしたシリルは、勢いそのままにノーランへと突進していく。

「その動きを止めれれば!!」

それを見てノーランは砂を拾うと、それを向かってくる竜に向かって投げつける。その砂は一粒一粒が姿を変えていき、剣の雨となってシリルに向かっていく。

「見える!!」

逃げ場がないようにすら思える無数の剣の舞。だが、シリルにはそれが一切当たらない。
少年は魔水晶(ラクリマ)を入れた瞳を水色に輝かせると、迫り来る剣のほとんどない間をヒョイヒョイと避けていき、敵に進軍を進めていく。

「ウソだろ!!そんなことが・・・」

無傷でほとんどない間を通ってくるシリルに思わず目を疑う悪魔。彼が怯んでいるその隙に、彼は男の目の前へとやって来ていた。

「水天竜の・・・鉤爪!!」
「うおっ!!」

シリルの足
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