49.邪竜葬礼の誓い
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クズとバカの方が勝算高いぞ!」
「天才的な計算だ、目頭が熱くなる。この世はつまり、クズとバカが未来を切り開いている訳だ。感動的すぎて道徳の本をチリ紙代わりに鼻をかみたくなるな」
「黒竜殺して地上に戻れたら存分にすればいいんじゃね?あの館に道徳の本があるかどうかが甚だ疑問だけどな」
何とはなしに――俺達はいつもの調子に戻っていた。
黒竜の覇気にあてられて、少しばかり気分が沈んでいたらしい。しかし、もう大丈夫だ。
「まぁ何はともあれ戦いだ。俺も他の2人も全力で手伝うんだから、お前黒竜を打ち損じたりすんなよ?ミスったらアレだぞ。生きて連れて帰ってフレイヤの部屋に投げ入れたるぞ」
「それはいい。あの高慢ちきの女神を殺害するいい機会だ。突入角を間違えるなよ、一撃で仕留めきれない」
「それは生きて帰ると解釈していいのか?」
「――ああ。よく考えてみたんだが、俺には黒竜に負けてもいいが、勝ってもいいわけだからな」
「それ聞いて安心した。今日は勝ち戦だ。何があろうが勝ち戦。帰って豊穣の女主人で一杯ひっかけよう」
向かうは不倶戴天の最悪災厄、生き損なった魔物の分際で人間に牙を剥く世界最大の蛋白質の塊。しかしてそれは悪魔的であり、絶対的であり、あらゆる部分にして人間を超越した神に迫る世界の猛毒。
しかしお気の毒――そっちは猛毒一種類、こっちは『狂闘士』と『告死天使』で混合猛毒だ。
かつてないほどイカれた騒霊による、邪竜葬礼の宴の幕を開けよう。
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