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全ては我が趣の為に
魔法先生ゲイザー 破
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その日は、何時も通りの日常とは行かなかった。

「キャー!」

女子中等部エリアに位置する巨大な樹のある広場。
そこには鎖で繋がれた、過激な下着姿の少女と白髪の男性。
その前には膝をついて息を切らせた少年が。
そして少しはなれた場所に、裸の女子生徒数名と、小動物一匹が、水の球体に閉じ込められていた。

「ふむ。私が思うにネギ君…君は本気で戦っていないのではないかね?」

先程、目の前の少年と打ち合いをしたのにも関わらず、何事もなかったかのように対話する男。
穏やかに笑うその姿は、まさにジェントルマンと言えよう。

「な、何を…僕は本気で―――」

「いやいや、君は無意識のうちに手加減をしてしまっている。
いかに優れた魔力を持っていても、自分より強い相手に手加減をすると言うのは間違っている。
そうは思わないかね、ネギ君」

「そんな…僕は―――」

少年は葛藤する。
何故、自分は弱いのか。
自分が10にも満たない子供だから?そんなものは関係ない。
自分が何も出来ない子供だから?そんなことはないはずだ。
いったい何が…何が僕を弱く見せているのか―――

「坊やだからさ」

突如、一陣の風が駆け巡った。
止めを指そうと手を振りかざした男は吹き飛び、それをやった人物を見て少年は驚愕する。

「ゲイザー、先生…」

少年は目の前に居る青年に、畏怖の目を向けるのだった。





少年はゲイザーが気に入らなかった。
気に入らない、と言うのも少し違い、理解できないと言う方が正しいのかもしれない。
事あるごとに女子生徒にセクハラし、授業中でも話が脱線する。
それどころか生徒のテンションに便乗し、学年主任の新田先生に怒られることもあるぐらいだ。

なのに、だ。
生徒からの評判は良く、生徒たちの成績は上位に食い込み、振る舞うしぐさは紳士的であった。
故に少年は彼がどうしてもわからない。
嘗てない程にかけ離れた人物の距離、能力的な差、そして今しがた自問自答していた己の回答を適当にあしらうかのような言葉。
そのどれもが、少年を激怒させるには十分だった。

「どう意味ですかそれは!?」

少年は怒る。
今までの努力を否定されたように、それでいて貶されたように感じたのだ。

「すべてにおいて、と言う意味ですよ。
君は幼く、知識も勉学の事が大半を占める。あらゆる人生経験が足りず、ただ理想を追い求めるだけ。
己を治することも定まらず、ただ闇雲に解決に向けるだけ。
そして尚、問題に直面すれば、誰かからの助けを待つように項垂れ、事実を指摘されればそのように怒る。これを幼いと言わず何と言うのか」

「ぐっ……」

「正に子供のように、目の前の障害をどう排除するかと言う事
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