第15話 クロスベルでの出会い
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「必ず君の家族と再会させる、だから安心してくれ」
「……はい」
僕は本当に恵まれていると思う、ユンさんやガイさん達といった優しい人に巡り合えたから。
「お、ついたぞ。ここがベルハイムだ」
「屋上から入るんですか、珍しいですね」
ベルハイムの中に入りガイさんがある一室の扉を開けると中から何かが飛び込んできた。
「兄ちゃん、お帰りなさい!」
飛び込んできたのはガイさんとよく似た茶髪の少年だった、この子がガイさんの弟さんかな?
「おお、ただいまロイド。だが危ないから抱き着いてくるなっていつも言ってるだろう?」
「へへッ、ゴメンゴメン。でも最近兄ちゃん帰ってこなかったから嬉しくってさ!」
「お帰りなさい、ガイさん」
奥から綺麗な女性が現れてガイさんに話しかける。
「ロイドったら久しぶりにガイさんにあえてよっぽど嬉しいのね」
「セシル、ただいま。最近は仕事がいそがしくて帰れない俺に代わっていつもロイドの面倒を見てくれてすまないな、本当はなるべく帰れるようにしたいんだが……」
「ふふッ、気にしないで。ロイドは私にとってもう弟も同然だから。あら、その子は?」
「実はな……」
ガイさんは女性に事情を話した。
「……という訳なんだ」
「そう、家族と離れ離れに……」
流石に教団の事は話せないのかガイさんは僕はとある事情で家族と離れ離れになり警察が保護、しばらくは自分が預かることになった、というような説明をした。
「ねえ、貴方の名前は?」
「リ、リィン・クラウゼルです」
「そう、素敵な名前ね。私はセシル・ノイマン、よろしくね」
「は、はい!よろしくお願いします!」
緊張して声が上がってしまうがセシルさんはそんな僕をギュっと抱きしめた。
「セ、セシルさん?」
「……家族と離れ離れになるだなんて……きっと凄く心細いと思うわ。でも大丈夫、貴方の家族に会えるまで私達が貴方の家族になるわ。だからそんな堅苦しい呼び方しないでお姉ちゃんって呼んで?」
「あ、えっと……セシル…お姉ちゃん?」
「はい、よく出来ました♪」
ふわぁ、あったかい……まるでマリアナ姉さんに抱きしめてもらうような心地よさを感じる。とても安心する……
「むー!セシル姉ちゃんは僕のお姉ちゃんだぞ!」
するとガイさんの弟さん…ロイド君が頬を膨らませてセシルお姉ちゃんに抱き着いた。
「あらあらロイドったら、甘えん坊さんね」
「ははッ、いっちょ前にヤキモチ焼いてるのか?」
「ダメ!姉ちゃんは僕のなんだー!」
「えっと、あはは……」
賑やかで優しい雰囲気に包まれた僕は久しぶりに心から
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