第15話 クロスベルでの出会い
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とガイさんは多少の違いはあれど怒りの表情を浮かべていた。
「辛い事を思い出させてしまってすまなかったな。だがこれで奴らが存在している事が明確になったな」
「あの、奴らは一体何者なんですか?子供を誘拐する異常集団だというのは分かってますが……」
「『D∴G教団』……前からゼムリア大陸中で起きている子供を狙った誘拐事件の犯人じゃないかと我々……いや国中が秘密裏に調査している。奴らについてだが正直その活動や目的はおろか存在すら信憑性のない連中でな、噂だけの存在じゃないかという人間も多数いたが坊主の発言がこれを覆したんだ。ありがとうよ」
セルゲイさんは僕に握手をする。
「セルゲイさん、これでようやくD∴G教団を追い詰めることが出来るんじゃないですか?」
「ああ、出来れば物的証拠もあれば良かったがそれは望みすぎだな」
「あの、これは使えないでしょうか?」
僕は懐からD∴G教団について書かれた書類を取り出した。
「リィン、それは?」
「教団の施設で見つけたんです、何かの役に立つかと思って持ってきたんですが……」
「でかしたぞ坊主!それがあれば教団についてもっと知ることが出来る。これは大きな収穫だ。俺はさっそくこのことを上の連中に報告してくる。教団の調査に消極的だった奴らもこれを見せれば何も言えないはずだからな」
セルゲイさんはガシガシと乱暴に僕の頭を撫でる。
「そういえば君の君のご両親はどこに?きっと君の帰りを心待ちにしていると思う。住んでる場所さえ教えてくれればそこまで連れて行くよ」
「あの、実は僕……」
ガイさんの質問に対して僕は自分の正体を明かした。
「あのルトガー・クラウゼルの息子だって!?」
「猟兵王の……なるほど、この2年間の奴らの行動の意味が今分かった、こういうことだったのか」
「西風の旅団に何かあったんですか!?」
「落ち着け、リィン。実はここ2年西風の旅団は活動を休止している。戦争の介入や護衛などの任務は極力減り大陸中を動き回っているんだ。最強クラスの猟兵団のこの動きに一時期軍や遊撃士協会も警戒したがそれといった行動もなかったがそれがお前を探してるということなら奴らの動きに辻褄が合う」
「皆……」
やっぱり僕を探していてくれたんだ。そんなにまで心配をかけてしまって……早く皆に謝りたい。
「セルゲイさん、西風の旅団が今どこにいるか分からないですか?」
「残念ながら現在西風の旅団がどこにいるかは分からない」
「そうですか……」
そんな、ここまで来たのに結局皆には会えないのかな……
「だが連中をここにおびき出す事は出来るかもしれない」
「えッ?」
「奴らならあらゆる情報を集めることが出来る
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