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ドラゴンクエストX〜紡がれし三つの刻〜正式メンバー版
二の刻・青年期前半
第二十七話「新たな旅立ち。そして故郷へ・・・」
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にも居るからな」
「解りました、有難く預からせてもらいます」
そうして元の姿を取り戻した馬車にパトリシアを繋ぎ、買い揃えた装備や道具などを馬車に乗せる。
「さてと、流石に今から旅立つ訳にはいかないから今日は宿屋にでも泊まって出発は明日の朝にしよう」
「ならばモンスター爺さんの所で待っておれ。見送りついでにワシが馬車を其処に運んでやるわい」
「何から何まですみません」
「構わぬ構わぬ、ははははは」
―◇◆◇―
翌日、宿屋で一夜を明かした二人はモンスター爺さんの所へシーザーを迎えに来た。
眠らぬ町とはいえ、流石に夜が明けたばかりのこの時間には人々の行き来は無く、まだ町の人々は眠りの中にいる為に家の外に出て来たシーザーが騒ぎになる事は無かった。
「クオオ〜〜ン♪」
「これこれ、あまり騒ぐと周りの奴らが目を覚ますぞ」
ドラゴンキッズのシーザーがやっと迎えに来たリュカに飛びついて甘えているとモンスター爺さんが一匹のブラウニーを連れて来た。
「そのブラウニーはたしかあの時の」
「ああ、お前さん達が連れて来たブラウニーじゃよ。何やらお前さん達に頼みがあるらしくての」
するとそのブラウニーは二人の前にまで歩いて来ると木づちを地面に置いて頭を下げる。
「オレモ、ツレテイッテ」
「付いて来たいのかい?」
「オレノ、ナカマタチ、ミンナヘンニナッタ。タタカイタクナカッタ、デモタオサナイト、オレ、コロサレテイタ。トモダチ、コロシタクナカッタ」
まだ拙い言葉遣いだが、ブラウニーは拳を握り締め、涙を流しながらそう言って来た。
魔物ではあるが彼らなりに平穏な生活をしていたのであろう。
だが、魔王の邪悪な波動が彼の仲間達を殺戮や争いなどしか行えないモンスターへと変貌させた。
そして彼だけが邪悪な波動から逃れる事が出来たが、それは同時に今までの仲間が敵へと変わった事でもあり、生き残る為にはその嘗ての仲間達を倒さなくてはならなかった。
あの時も、仲間を変貌させた魔王を倒す為の旅の最中の出来事だったらしい。
余程悔しかったのだろう、握り締めた拳からは血が滲み出し地面に血溜りを作っていた。
「オレ、ヒトリジャ、ナカマノカタキ、トレナイ。オマエタチ、ツヨイ、オマエタチ、イッショナラ、キット、マオウ、タオセル。オネガイ、ナカマニ、シテ」
そんなブラウニーを見つめていると抱きかかえていたシーザーがペロリと頬を舐め、「クオン」と軽く鳴いた。
どうやらシーザーも彼を仲間にして欲しいと言っている様だ。
「答えは聞くまでも無いだろうが……、どうするリュカ」
軽く笑いながらそう言うヘンリーと軽く拳を合わせるとリュカはブラウニーの所まで歩いて行き、血が流れたままの手にホイミをかけてやると、ブラ
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