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英雄伝説〜菫の軌跡〜(零篇)
第35話
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々が置いてある部屋に入った。

「ここは………」



ミツケテ………ワタシヲミツケテ………



ロイド達が部屋に入ると、ロイドの頭の中に少女の声が頭に響いてきた。

「……どうやら競売会の後半に出品される物みたいね。まだ結構あるみたいだけど………」

「後半に出品されるという事は間違いなくこれらの中のどれかに今回のオークションの目玉商品があるのでしょうね。」

「ふふ、後半に出るってことは取っておきの品ばかりだろうね。時間もないことだし、手分けして調べてみようか。」

「………ああ。どうやら………本当に何かありそうだ。」

その後ロイド達は競売会の品々を調べ始め、エリィとワジが調べている中ロイドは何かを入れた大きなトランクを見つけ、鞄にかかっている鍵を捜査官用のツールボックスからピッキング用のツールを取り出して鍵を開け、トランクを開いた。



「………………え。」

トランクを開けたロイドは呆け

「………ぁ…………」

トランクの中に入っている少女の姿をした人形を見つめて驚いた。

(もしかして………これがローゼンベルク工房の?ま、まるで本当に生きているみたいだけど………で、でもこれは………)

人形を見つめてロイドが驚いてると

「………ん………」

なんと人形が動き出し

「………………………おにいちゃん、だれ?」

目を開けて起き上がり、ロイドを見つめて首を傾げて口を開いた!



「なああっ!」

「ど、どうしたの……?………!!!」

ロイドの叫び声に気付いたエリィはロイドにワジやレンと共に近づいて尋ねたが、すぐに状況―――トランクの中に入った少女を見つめて目を見開き

「………その子は………」

「……どこからどう見ても”生きた人間”ね。」

ワジは驚きの表情で、レンは真剣な表情で少女を見つめた。



「き、君は………どうしてこんなところに……」

「どーしたの?目をまんまるにして。あはは!おにいちゃん、面白い〜!」

驚きの表情のロイドに見つめられた少女は首を傾げた後、無邪気な笑顔を見せた。

「い、いや、面白いって………もしかして偶然、中に紛れ込んだのか………お父さんとお母さんはどこにいるかわかるかい!?」

「???おとうさん?おかあさん?キーア、そんなの知らないよ?」

血相を変えたロイドに尋ねられた少女―――キーアは首を傾げて答えた。

「キーア………君の名前はキーアっていうのか。でも、いったい誰の……」

「ね、ねえ、ロイド………その子の格好、どう考えても招待客の子には見えないんだけど………」

「ああもう、もちろんわかっているさ!」

「フフ………なるほどね。
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