第18話
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〜アルモリカ村〜
「ふう………ここがアルモリカ村か。エリィ、大丈夫か?」
「ええ………さっき休ませてもらったし。それにしても………綺麗な所ね。」
アルモリカ村に到着したロイドに心配されたエリィは頷いた後、仲間達と共に村の美しい景色を見つめた。
「花咲き乱れる田園風景……こんなに綺麗な所だったのね。それに何だか………甘い香りがするけれど………もしかして………蜂蜜の香り?」
「だな。向こうに蜂蜜の巣箱があるぜ。」
「データベースによるとアルモリカ村の蜂蜜といえば特産品の一つみたいですね。品質も極めて高いため周辺国にも輸出されているとか。」
「ああ、そうみたいだな。雑貨屋でもよく売ってるけどこんな場所で作っていたのか………」
「……そうね………知識として知っているのと実際を知るのとでは大違い、か。」
ロイドの言葉に頷いたエリィは複雑そうな表情で呟いた後考え込み
「エリィ………?」
エリィの様子に気付いたロイドは不思議そうな表情でエリィを見つめた。
「………ううん、何でもない。あ、そうだ。後で蜂蜜を買いに行ってもいいかしら?甘い物はメヒーシャの大好物だし。」
(なっ!?余計な事を言うな、エリィ!)
見つめられたエリィは首を横に振って答えた後口元に笑みを浮かべてロイド達に言い、エリィの話を聞いたメヒーシャは顔を赤らめて慌てた。
「へえ………メヒーシャは甘い物が好物だったのか。」
「………意外です。」
「そういや、お嬢が食事当番の時はいつもデザートを作っていたよな?もしかしてメヒーシャちゃんの為に作っていたのか?」
エリィの話を聞いたロイドとティオは驚き、ランディはある事を思いだして尋ねた。
「ええ。最初は『食事をすることは必要はない』って言ってたけど、甘い物を知ってからは一緒に食事をしてくれるようになってね。それからは彼女と一緒に食事をする時にはいつもデザートを作るようにしているわ。」
「ハハ。まさかメヒーシャちゃんにそんな可愛い所があるなんてな。」
「正直、驚いたよ。」
エリィの説明を聞いたランディとロイドは口元に笑みを浮かべ
(グッ……!)
メヒーシャは顔を赤らめて唸り
(ほう………まさかあのメヒーシャにそんな所があるとはな………)
(フーン………よくあの堅物に自分にとって必要のない事に応じさせたね。)
ラグタスとエルンストは興味深そうな様子で呟き
(フフ、世界は違ってもメヒーシャの好物は同じなのね。)
(かかかっ!これは面白い事を聞いたぜ♪)
ルファディエルは微笑み、ギレゼルは笑っていた。
「それよりも………この平和そうな村が魔獣の被害に遭っているのよね。ちょっと、信じ
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