第18話
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』たちは姿を消したという。」
「…………………」
「ふむ………さしずめ人間に愛想を尽かしたってところかね?」
トルタの語りを聞いたティオは複雑そうな表情で考え込み、ランディは疲れた表情で呟いた。
「うむ………わしはそう考えておるよ。ただまあ、そんな時代の狭間で姿を消した『神狼』たちのことじゃ。もし戻ってきたのだとすれば………何かの警鐘を鳴らしに現れたのかもしれんと思ってな。」
「警鐘………ですか。」
トルタの言葉を聞いたロイドは真剣な表情で呟いた。
「こう言っては何だが……今のクロスベル市の発展はあまりに急すぎる気がする。たまにバスで街に出ると変わりように愕然とするくらいじゃ。誰もが現在だけに追い立てられ、過去を振り返る余裕がないような………そんな風にも見えてしまうのじゃ。」
「…………………」
「……返す言葉もありません。」
寂しそうな表情で語るトルタをロイドは複雑そうな表情で見つめ、エリィは申し訳なさそうな表情で言った。
「おっと、いやいや。説教するつもりではないんじゃ。ただまあ、そう考えるとこの村が襲われた被害というのも彼らなりの警告………そんな風にも捉えられるのではないかと思ってな。」
「「「「………………………」」」」
トルタの推測を聞いたロイド達はそれぞれ考え込んだ。
「ふむ、どうやら真面目に受け取られてしまったようじゃの。まあ年寄りの世迷言じゃ。本気に捉えん方がいいじゃろ。」
「いえ………色々と参考になりました。今回の魔獣被害について別の視点が持てた気がします。」
「ふむ、それならいいが………」
「捜査に来たと言っておったが他に協力できることはあるかね?」
「そうですね………一応、他の村の方々に聞き込みをしても構いせんか?」
「ああ、お前さん達なら特に問題ないじゃろ。ちょうど昼時じゃ。外に農作業に出ていた者も帰ってきていると思うぞ。」
その後ロイド達は手分けして村民から情報を収集した後、一端クロスベル市に戻る為にバス停に向かった。
「次の時刻は……30分後か。」
時刻表を見たロイドは呟き
「また微妙に中途半端な時間だな。宿酒場に戻って一杯ひっかけるのもやりにくいし。」
ランディは溜息を吐いた後不満そうな表情で呟き
「それ以前に勤務中に飲酒はどうかと思うけど………」
ランディの言葉を聞いたエリィは呆れた表情をした。
「??」
一方何かに気付いたティオは周囲を見回し
「ティオ………?」
「どうかしたの?」
ティオの様子に気付いたロイドとエリィは尋ねた。
「いえ………何か遠くで聞こえた気がして。」
「ふむ………?」
ティオ
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