第５８話 開戦 上野戦争
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の法被は・・・・」
大村は眼を見開いた。何故なら、それは新撰組局長・近藤勇が羽織っていたものだった。
「貴公、もしや・・・・・・・」
大村は信じたくはなかった。あり得ないことなのだから。が、どうしても聞かなければと思った。
「貴公は、もしや、新撰組局長・近藤勇殿か？」
すたすたと歩いて行く大男に大村は恐る恐る聞いた。
「いかにも」
大男は歩みを止め大村と向き合った。ちらりと、男は顔を見せた。
（馬鹿な、そんな馬鹿な）
大村は恐怖に震えた。対峙している男の顔は確かに新撰組局長・近藤勇その人の顔だった。その眼は不気味に金色く光輝いていた。
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