機動戦艦ナデシコ
1367話
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官か何かなのだろう。秋山の言葉に、高杉は部屋の中にあった椅子を構えて扉の横へと移動する。
「イザーク」
「分かっている」
こちらも俺の言葉にイザークが短く答え、そのまま高杉とは反対方向の位置に構える。
「アクセル代表、彼は武器を持っていないようだが……」
「そっちの高杉も武器は椅子だけだろ。安心しろ。俺達シャドウミラーにとって、銃とかの武器にはどうとでも対処が出来る」
正直なところを言えば、銃火器は俺の空間倉庫の中に大量に入っている。
それこそ、その辺の軍隊をどうにか出来る程度の量は。
それを使わないのは、まだ木連に空間倉庫の能力を教えない方がいいだろうという判断と、実際に銃火器の類を出さなくてもどうとでもなるという自信からだ。
イザークの指には、指輪型の魔法発動体も存在してるし。
オウカも同じような指輪を身につけていたのを考えると、多分2人お揃いで指輪を買ったのだろう。
オウカもこの場所にいれば重要な戦力になったのだろうが、木連の軍人はオウカに対してどこか余所余所しい……いや、触れるのを恐れる? そんな感じだから、今日ここに来ているのは俺とイザークの2人だけなんだよな。
それでもイザークが木連に対して刺々しくならないのは、木連の人間がオウカに対して抱いているのは嫌悪とか悪意とかそういうのじゃないと分かるからか。
言ってみれば、純情そのものと表現してもいい。
だからこそ、木連の人間は基本的に女に対する扱いに慣れていないんだよな。
もしそれがなければ、イザークは木連に対してもっと嫌悪感を露わにしていただろう。
オウカも、この前のゲキガンガー上映会で微妙にショックを受けていたみたいだし。
そんな風に考えている間にも、こちらに向かってくる気配は段々近づいてきて……
「来る」
俺の口からそう呟かれてから数秒後、部屋の扉が開いて5人程の人間が入ってくる。
その手には当然のように拳銃が握られており、こちらを害する気持ちがあるというのは一目瞭然だった。
「動く……」
動くな、と叫ぼうと思ったのだろう。
実際こちらに武器が殆どない以上、自分達だけが武器を持っている状況であればその行為は正しい。
だが、決定的なまでに襲撃者が知らなかった事が1つ。
それは、シャドウミラーが生身でもこの世界の人間に比べれば桁外れの力を持っていた事だ。
拳銃を構えて叫ぼうとした男はいつの間にか自分のすぐ側に立っていたイザークの一撃で吹き飛ばされ、横にいた仲間にぶつかり、その仲間と共に床へと転がる。
椅子を構えていた高杉も、部屋の中に突入してきた男の一人の頭部へと振り下ろす。
物凄い音がして頭から血を流しながら地面に倒れる木連の兵士を見ると、イザークに攻撃された方が幸せ
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