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ウルゼロ魔外伝 超古代戦士の転生者と三国の恋姫たち
少年、外史に降り立つの事
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「…かわいい…はっ!?」
ルークは思わず見ほれていた自分に気づいてぶんぶんと首を横に振った。
何考えているんだ俺は!いくら…その、美人な女の子を見かけたからって声に出すとははしたない!必死に照れていた自分を誤魔化そうとする。
しかしどんなに脳内で言いつくろおうとしても、ルークも思春期の少年。かわいらしい女の子や、スタイル抜群の美女にはどうしても目移りするなど、年相応でもある。
が、熱くなった顔を一気に覚ます…いや、違う方向で熱くさせるような展開が起きた。
「ご清聴、ありがとうございました!よろしければ、お心づけを…」
どうやらその少女は歌で生活費を稼いでいるらしく、お金を恵んでほしいと、歌を聞いてくれた人たちに申し出る。
「おぉおぉ、お嬢ちゃん。なかなかいい歌じゃねぇの」
だがそんな彼女の元に、三人の黄色いバンダナをつけた男たちが、聞いていた大衆たちを押しのけ、少女の前に並んだ。
一人は脂肪の塊のような大男、もう一人はかなり小柄なくせに粋がっているのが見え見えのチビ、最後の一人は普通の体系を保っている髭の生えた中年の男だった。
「あ、あの…」
少女に厚かましく迫る男たちに、少女は怯え始める。
「けどお嬢ちゃんよ、ここで一人で商売するのはいけないなぁ。俺たちみたいな野郎に狙われるからよぉ?」
チビは怯える少女の顔を見て、そのリアクションさえも楽しんでいるのか下卑た笑みを浮かべている。
「あの、お金は…」
「あぁん?」
少女から金の話を持ちかけられると、リーダーと思われる髭の男は少女に向けて迫力を込めたガン飛ばしてくる。その迫力に少女はさらに怖気づいて縮こまった。
「金だあ?歌を歌ったくらいで俺たちが金をよこすとでも思ってんのかぁ?
確かにいい声で歌ってたがよぉ、金を要求するなら、あの『張角』様のような歌唱力になってからにしろよ。あの方と比べりゃ、いくらかわいくたって月とすっぽん並みの差でしかねぇのさ。それで金をとろうだなんてお笑いだぜぇ!」
「ッ…!」
チビから嘲笑われ、屈辱を覚えた少女は反射的にチビを睨み付けた。怒りを孕んだその顔から、今すぐにでも言い返してやりたいという気持ちが露わになっている。だが、髭男たちは全く怯まず、寧ろ少女が自分たちに逆らう気があることを察する。
「なんだぁ、その目はよ?お嬢ちゃん、まさか俺たちに文句でもあんのか?」
「………」
「そうだな…俺たちの要求を聞くってなら、金をくれてやってもいいぜ?」
「な、なんですか…?」
「俺たちの女になれってことだよ」
それを聞いた瞬間、恐怖が蘇った少女は男たちから逃げ出そうとした。だが、チビと髭とはまたもう一人の、デブの大男が瞬時に彼女の左手首を握って捕まえる。
「は、離して!」
「おどなじぐずるんだな〜」
デブの大男が少女のもう片方の
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