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ウルゼロ魔外伝 超古代戦士の転生者と三国の恋姫たち
少年の日常、崩れ去るの事
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「よいですか。この星『エスメラルダ』は約20年前…」
その日も、学院に通ったルークは授業を受けていた。科目は歴史。今回の授業内容は、自分が生まれる少し前の時期、母たちがこの世界を襲った大乱に立ち向かった当時のことだった。
学院の教室はまるで大学の集会室のような、自然と黒板に生徒たちの視線が向けられるような構造、普通の学校の教室の倍以上の広々としたものだ。
コルベールが教壇に立ちながら、内容の説明を続けていく。しかしこの手の授業は先生の話があまりに長いものだから、中には爆睡し始めている者もいれば、クラスメートと小声でお喋りしている者もいる。
ルークも退屈そうに授業を受けていた。何度も実家で雇われた家庭教師からの講義で学んでいた内容はもうとっくに知っているせいだ。喧嘩っ早いルークは不良のレッテルこそ貼られているが、一応勉強はできる方なのだ。
だが、うまくできていることが多くて、授業がかなりつまらなく感じてきた。勉強する意味を見出せなくなってきていた。
テストで100点とったところで、労いの言葉が返ってきた記憶がないわけではない。ただ、高い点数を取ったところで何の意味があるのか。このようなことを学び続けたところで一体自分の未来にどこまでいい意味で影響するのか。そんなものが見出せないのに、それどころか役に立つ機会なんてないに等しいと思うのが自然なのに、どうしてこんなことを学び続けなければならないのか。それをルークは理解できずにいた。かといってサボったら、叔母がどんなにうるさく言ってくるか。テラからも、叔母と違って癇癪持ちではない分優しいが、お説教を食らうことに変わりない。
(コルベールのおっさんには悪いが、いっそ寝てしまうか…)
寝たら寝たで困ることはあるが。
テラに話していたように、困ることといえば時折ルークは幼い頃から悪夢によく苛まれることが多い。燃え盛る都市で戦う巨人と怪獣の姿を、頭の中に暗記しているほどだ。あまりにしつこくてイラッと来ることがあるが、授業が面白くないおかげで、寧ろその夢が悪夢じゃなく、面白い夢として記憶に刻まれ始めるくらいだ。
「ずいぶんつまらなそうな顔をしていますね。君は」
「あ?」
ふと、彼は隣から小声で声をかけられた。右隣に顔を向けると、眼鏡をかけた長身の、挑発の青年がルークを見ていた。
「今は授業中ですよ。しっかり聞いておかないと、テストに響きますよ?」
「別に…」
問題行動こそ多いが、ルークは成績に関しては特に問題は無かった。寧ろ頭がいい方で試験になると上位に立っていた。だからこんな大事な授業でもだらけることもできるのだが、同時に授業がそこらの生徒以上に退屈に感じてしまう。
「そういうてめえこそ人のこと心配してる場合か?ガリベン臭いナリしてっけど」
「僕も心配はありませんよ。見た目どおり頭もいいです
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