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ウルゼロ魔外伝 超古代戦士の転生者と三国の恋姫たち
少年、荒んだ日常を送るの事
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公爵家』の末裔であることを聞かされ、それ以降の学校生活ではヴァリエール家からの、真の正統なる報復を受けることに怯えるようになり、平民の生徒たちに対する暴力行為等を一切行わなくなったという。
「……」
コルベールに連れてこられるルークの姿を、一人の人物が見かけていた。メガネをかけた、いかにも理系の印象を漂わせる、青みがかった髪の青年だ。
「とりあえず、ターゲットの位置は特定できましたね。あとは、『向こう』の方がうまくやってくれるか…」
すると、そのメガネの男は、頭の中にピン…と、何かが自分に伝わってきたような感覚を感じ取った。
「…そうですか。そちらはうまくいったのですね。では私の方も動くといたしましょう」
はたから見ると、怪しくも見えるその男だが、彼は気にする様子を見せなかった。
そして、再びルークの連れていかれた方角を再確認するように見るのだった。
生徒たちは寮に戻るもの、乗り物に乗って実家へ戻るもの、そのまま徒歩で下校するものと多彩だ。乗り物には種類があり、この世界は元々機械に頼らなかった時代が長かったこともあり、現在でもグリフォンや竜に頼る人もいる。
ルークの場合は、自家用の飛竜を使って実家のヴァリエール家へと帰るのが普通だった。
「いいかねルーク君、君はあのミス・ヴァリエールのご子息なのだぞ!それなのに校内での暴力行為と行うとは、自分の母の顔に泥を塗る気かね?」
あの乱闘の後、ルークはコルベールから長々とした説教を受けた。
ルークにはあまり友人といえる人間はほとんどいない。彼の力は学院の生徒の中でも異質だった。実家が貴族ということもあって魔法はある程度使えるものの、それ以上に本人は己の身体のみで戦うことを理想としている。問題なのはその人間離れしすぎた力である。実はあの乱闘でルークに決闘を吹っかけてきた相手の中には骨折した者が数名出てきたほどで、ルークがその気になれば腕力だけで相手の命さえも奪える危険なものだった。ルークはその力故に、幼い頃から普通の人間らしく生活するのが難しかった。食事のときも、本の少し力を入れただけで食器を割ってしまったりすることが多く、本意でないのに食器を壊すなと上の叔母から叱られた。おかげで叔母に対していい感情をもてずに生きてきた。逆に下の叔母は、いつも優しく気遣ってくれていたが。
コルベールはルークの母の恩師でもあり、その責任感もあって、教え子の子供でもあるルークに対しても教師らしく指導に当たっていたのだが…。
「じゃああんたは、校内で起きた貴族の生徒の、平民に対する暴力行為に目をつぶれってのか?」
ルークもルークで校内の暴力沙汰を見過ごすことは許せず、マックがそうであったように、貴族の子息子女が自分より身分の低い生徒に対するいじめ行為を…また逆に、平民のガキ大将のような生徒が、か
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