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ウルゼロ魔外伝 超古代戦士の転生者と三国の恋姫たち
少年、荒んだ日常を送るの事
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トリステイン王立学院。そこがルークの通う母校だ。ここに通う生徒たちは、かつては校則として寮生活を義務付けられていたが、文明レベルがこの20年で急速に発展したため、自宅通学を用いる生徒も多くなっている。また、この世界における貴族は魔法という特別な力を持っている。その魔法の使い方と貴族としての教養を学ぶための学び舎である…というのは昔の話。現在ここに通う生徒の大半は、下は平民出身の者もいる。そのため、過去のような魔法や貴族としての教訓を学ぶだけの方針ではなく、かつての平民と貴族が共に手を取り合うきっかけを作るため、それが国や世界の発展に繋がるという考えによる方針だった。
しかし元は身分が違う者同士、学院内に限らず国中で、下賎な平民のくせにだの、権力と魔法にすがるだけの豚だの…互いに悪口を言い合って憎みあったり、恨みをきっかけとした事件が起きたりと、当然いさかいが起きた。
だが、この世界の命運をかけた戦いが、ルークが生まれる数年前の時期に起きていた。その脅威は身分や種族という壁を壊さなければ立ち向かえないほどのもので、その戦いをきっかけに平民と貴族、人類やエルフ、翼人をはじめとした亜人たちはわだかまりを超えた絆を結ぶ者が増えていった。だがその身分の壁は6000年という長すぎる時で築かれてしまった負の遺産で、そう簡単にぬぐえるものでなかったのも事実。それでもこの世界の人たちは過去を反省し、世界をよりよいものにするために奮闘し続け、自分たちが6000年という時で溜め込んでしまった様々な問題を解決していった。
その結果として、元は貴族のみが通学を許されたこの学院も、貴族と平民が平等の権限を得たことで共学となった。

とはいえ…やはり問題も発生する。

「うわあ!!」
学院の裏庭、突然校舎の壁に叩きつけられた茶髪の少年がいた。
「痛い…何するんだよぉ…!僕が一体君に何をしたって言うんだ…」
壁に肩をぶつけられ、痛めつけられた体を抑える茶髪の少年は見るから気弱そうな性格だった。
「うるさいな。平民風情が気安く僕に話しかけるな。お前の息は泥臭くて、学院の空気が汚れる」
彼が見上げた相手は、服装はかなり整われた上等な生地で作られた制服を着た長身の青年だった。今の台詞からすると、彼は身分の高い家の出らしい。それも、かなり傲慢なタチの持ち主のようだ。取り巻きの生徒たちも何人か集まっている。
「全く、今のトリステインも落ちたものだ。父上が言っていたとおりだ。こんな平民が、選ばれた貴族だけが通える神聖なこの学院に通っているなんて。馬小屋なみのくさい臭いで充満するじゃないか」
「ホラ豚、僕のすぐ近くで臭い息で学院を汚したことを謝罪しろ。もちろん土下座でね」
「うぅ…」
弱気な少年は相手に逆らう根性を持ち合わせていなかったこともあり、言い返す言葉が見つからな
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