第13話
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よ。」
「ちょ、ちょっと待ってください!ロイド………あなた、捜査官のお兄さんがいるの?」
ロイドと慰安の会話を聞いていたエリィは驚いた後ロイドに視線を向けて尋ね
「なんだよ、水臭ぇな。そんなこと一言も聞いてないぜ?」
「………………………」
ランディは興味ありげな表情で静かな表情で黙り込んでいるティオと共にロイドに視線を向けた。
「はは、ゴメン。つい言いそびれててさ。それに………もう亡くなった人だから。」
「え………」
「仕事中に殉職したんだ。ちょうど3年前になるかな。」
「………あ………」
「そうか、それでお前達、しばらくこの街を離れて……」
ロイドの話を聞いたエリィは辛そうな表情をし、ランディは真剣な表情でロイドを見つめた。
「………ガイ君のことは残念だった。私も個人的に、あの事件のことは調べてみたこともあったが………残念ながら、手掛かりすら見つかっていない状況でね………」
「……そう、ですか。―――いや。今は兄の事はいいんです。それよりも先生。事情は先程説明した通りです。『ルバーチェ』について、何かご存知のことがあれば教えていただけませんか?」
「ふむ……『ルバーチェ』か。…………」
ロイドに促されたイアンは少しの間考え込んだ後話し始めた。
「………彼らにまつわる黒い噂は多い。エレボニア帝国と共和国にまたがる密貿易。盗品売買に、ミラ・ロンダリング。猟兵団の斡旋や武器の密売まで………そのどれもが、クロスベルの特殊性を利用したものと言えるだろう。」
「クロスベルの特殊性………?」
イアンの話を聞いていたロイドは首を傾げ
「近年ますます盛んになっている貿易業と金融業の発展………それと反比例するかのように脆弱きわまる政治基盤ですね?」
イアンの話が理解したエリィは真剣な表情で尋ねた。
「そう………このクロスベル自治州の政治基盤は極めて弱い。多くの政治家は、エレボニア帝国派か、共和国派のどちらかに属しており、利権をむさぼる者が多いんだ。そして、マフィアの暗躍を取り締まる法案が出されたとしても彼らと癒着した議員に潰される。」
「…………!」
「なんだそりゃ………本当なのか?」
「………残念だけど、本当よ。ルバーチェの利権と繋がっている議員は相当多いと言われているわ。おそらく、警察が動けないのもそれが最大の理由でしょうね。」
イアンの説明を聞いたロイドは表情を厳しくし、エリィは目を細めて呟いたランディの疑問に答えた。
「………大人の事情、ですか。それではルバーチェは実質上、犯罪を起こし放題なんですか?」
一方ティオは静かに呟いた後真剣な表情で尋ねた。
「いや、さすがにそれはない。あからさまな
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