第1話:憧れの少年との出会い
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あれから3年の年月が経った。
現在時刻4時00分。
「はぁー…」
少年『日伍(ひご) 勝(しょう)』は今学校の屋上で右手に《ボルシャック・NEX》を前に掲げてため息を吐いていた。
理由は去年のデュエマ大会、紅蓮モルトのライバル『黒炎(こくえん) 龍牙(りゅうが)』が紅蓮モルトに勝ったからだ。
それをテレビで見ていた勝はショックだった。
理由は憧れの決闘者がライバルに全力で負けたからではない。
あの日、紅蓮モルトはライバルとの真剣勝負を放棄していた。
勿論大会には参加してライバルとデュエマした……。
そこまでは良かった……。
ただ、あの日、テレビの映像で紅蓮モルトのシールドが捲られた時、そのシールドがシールド・トリガーだった。
だが、紅蓮モルトはそのシールド・トリガーを使わなかった=B
最初は何かの作戦かと思ったが実態は違った。
紅蓮モルトは自身の友人『白井(しらい) アイラ』が何者かによって誘拐されたからだ。
この話は大会が終わった数日後に告白された。
その紅蓮モルトの友人、白井アイラは無事だったが、代わりに紅蓮モルトは大会に優勝できなくなった。
同時にこの事件は紅蓮モルトのライバル、黒炎龍牙も関係していた。
理由は黒炎龍牙も紅蓮モルトと同じで自身の友人『如月(きさらぎ) ステラ』が人質にされたからだ。
それを知った勝は許せなかった。
決闘者として二人に憧れ、尊敬してきた二人の想いを、魂を、プライドを、その全てを奪った彼ら≠ノ……。
「やめよう……」
そこまで考えた勝は考えるの止めて体を勢いよく起こして《ボルシャック・NEX》をデッキケースに入れて帰ることにした。
次の日。いつものように教室に入ると勝のクラスメイトの何人かが騒いでいた。
それを見た勝はどうしたんだろう?っと頭の中で疑問に思うもとりあえず自分の席に座った。
「おはよう、勝」
「おはよう、拓真」
直後勝に声を掛ける少年『神原(かんばら) 拓真(たくま)』が勝に挨拶しそれを聞いた勝は拓真に返事を返す。
「拓真、この騒ぎ何?」
「ん?あぁ、誰だか知らないがこのクラスに転校生が来るんだとよ」
「転校生?こんな時期にか?」
「確かにこんな時期に転校生が来るなんて変な話だよな」
こんな時期。それは6月の中旬。今のこの時期は中間テストと学校行事の二つが終わりもうすぐ期末テストが始まる中、このタイミングで転校生が来るなど非常識である。
「ま、こんな時期に転校生が来るなんて、そいつは草々苦労してんだろうな」
「………」
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