第3章:再会、繋がる絆
第49話「微かな前兆」
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込む事でその魔力の持ち主の魔力にするっていう方法なんだ。」
僕だけ回復できる結晶なら、今まで何度か作った事はあった。
だけど、他人の魔力を回復する結晶はなかなか作れなかった。
人から人へ魔力を明け渡す事は簡単だけど、大気中や外部の魔力を吸収だなんて、本来は僕しかやらないような事だしな。
「とりあえず、なのはは魔力量も多いし、その結晶は切り札にでも使えばいいよ。」
「くれるのは嬉しいけど...どうして私に?」
「あ、特に理由はないよ?それなりに作ってあるし、知り合いには渡すつもりなんだ。」
試行錯誤して作ったから、ただ単に皆に使ってもらいたいだけだ。他意はない。
「(...ま、一応の保険にもなるしな。)」
いざというとき魔力が足りなかった場合の助けにもなるだろうし。
特に、僕みたいにあまり魔力が多くない人は役立つだろう。
「ないよりはマシ、カートリッジの代わりとでも思ってればいいよ。」
「あはは...まぁ、ありがたく貰っておくね?」
...さて、大した会話のネタがないから今の内に渡したんだが...。
「...ねぇ。」
「...ん?」
せっかくの休憩時間、何を話そうかと思っていると、なのはから話しかけてきた。
「緋雪ちゃんがいなくなって、前にちょっと怖くなった事があるの。」
「...怖くなった事?」
唐突にそう言ったなのはは、だいぶ不安そうだった。
「緋雪ちゃんが事故に遭って、“あぁ、人ってこんなにあっさり死ぬんだな”って、思う様になって...。そんな事を考えてたら、今もやってる管理局の仕事って、死ぬかもしれないって、途端にそう思えてしまって.....。」
「.........。」
...“死”を目の当たりにして、死と隣り合わせでもある管理局の仕事に、死ぬかもしれない恐怖を自覚したって事か....。
「...私が魔法に関わった始まりはね、ジュエルシードって言うロストロギアが地球に落ちてきてからなの。...そこから、ユーノ君と出会って、魔法に関わって来たんだけど...。」
「...なのは?」
「....よくよく考えれば、ジュエルシードの時も、闇の書の時も、どうして死人が出なかったんだろうってぐらい、危ない事件だったんだなって...そう思えるの。」
....随分と、深く考えてるな...。
僕が言うのもあれだけど、まだ四年生だぞ?ここまで考えれるものなのか?
「“死”ってこんなに怖いんだなって、そう思ったら途端に怖くなって...!」
「.....なのは。」
でも、やっぱり子供だ。
こんなにも、魔法に、“死”に敏感になっている。
「...そうやっ
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