第3章:再会、繋がる絆
第49話「微かな前兆」
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、司さんは僕と別れて帰っていった。
僕も、少し溜め息を吐いて、帰り道に視線を向ける。
「(...また、だ。...また、嫌な予感がした。)」
これは単なる気のせいか?...それとも...。
「(....どの道、体の方はともかく、シュラインの調子が悪いのは気になるな。)」
メンテナンスも欠かせてないし、なによりシュライン自身が異常はないと言っている。
それなのに、調子が悪いだなんて...。
「(...異常はない。....“異常”は....?)」
そう、“異常”は、だ。...もしかしたら、異常ではない範囲でおかしいのか?
「(何かしらの原因で調子が悪いのでさえも、シュラインと言うデバイスにとっては“正常”の範囲内...?..でも、だとしたら原因は....。)」
デバイスについて詳しいマリーさんでさえも、原因は分からなかったらしい。
「(...いや、シュライン“自体には”異常がないって事も考えられるな...。)」
なんらかの外的要因により、司さんがそう感じている場合もある。
...それこそ、司さん自身になにか...。
「(杞憂に終わればいいが...。)」
原因も、それに近い事も分かってない。だから、今は動く事はできない。
少し気になる事が増えながらも、僕はそのまま帰った。
「ありがとうございましたー。」
帰っていく客にそう言い、他のやるべき事へ移ろうとする。
「あ、優輝君。休憩に入っていいわよー。なのはも休憩してるし、ちょっと話して来たら?」
「あ、はい。分かりました。」
...が、そこで休憩に入っていいと桃子さんに言われるので、お言葉に甘える。
「(...あれ?そういえば、普通にアルバイトみたいに働いてる気が...。)」
...いや、飽くまでお手伝いだ。別にアルバイトではないはず...。
というか、保護者代わりになってくれてるしな。その恩返しだ。うん。
「あ、優輝君。休憩なの?」
「まぁね。あ、そうだ。ついでだからこれを...。」
そう言って、僕はなのはに透明な水晶のような結晶を渡す。
「....これって...?」
「無色の魔力。なのはの切り札って、魔力をかき集めてるでしょ?それに、その結晶に自分の魔力を流し込めば魔力を回復できるようにもなるし。」
「へぇー....。」
なのはは受け取った結晶を光に翳したりする。
「...そういえば、魔力を回復する道具なんてなかったような...。」
「...まぁ、人それぞれの魔力の波長が違うからな。それだって、作るのに苦労したしな。...そこで行き着いたのが、魔力を流し
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