第3章:再会、繋がる絆
第49話「微かな前兆」
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以前にも、皆で集まって宿題を終わらせようとした事がある。
確か、夏休み終盤になっても読書感想文が終わってないのに危機感を感じたんだっけ?
なら、ちゃんと計画的にやっとけよって話なんだが...。
ちなみにその日には読書感想文と作文を終わらさせた。
「............。」
「...?どうしたの?」
「ああいや、管理局でちょっと思い出してな...。クロノに頼んでいる事。」
「...あー、両親の事...だね。」
両親について、クロノ経由で調べてもらっているのだが、やはり闇雲に探しても見つからないとの事だった。
だから、事故当時の日にちから調べる事にするらしい。この前連絡があった。
「こればっかりは待つしかないからな。嘱託魔導師だし。」
「権利がないから自分からは調べられないもんね。」
クロノと同じ執務官ならある程度は自由に調べ回れただろうけど、これは仕方ない。
「...それと、両親の件とは関係ないけど、ちょっと気になる事が....。」
「気になる事?」
首を傾げながら、司さんは僕に聞き返してくる。
...やっぱり...。
「....司さん、無理...してない?」
「...え?」
「緋雪が死んでから、ずっと思い詰めてるように見えて、さ....。」
普通は分からないだろう。...だけど、僕には何となくそう思えた。
「...別にそうでもないよ?...うん。緋雪ちゃんの事は、もう立ち直ったから。」
「....なら、いいんだけど...。」
普通に否定する司さん。やはり、気のせいだったか...?
....いや、でも...。
「(....また、嫌な予感がする...。)」
司さんを見ていると、途轍もなく嫌な予感がした。
...それこそ、緋雪の二の舞になるような、そんなレベルの...。
「(...いや、もうそんな事は起こさせない。...そう決めたんだ。)」
そのために、現在進行形で強くなっている。
「...そろそろ休憩も終わるし、もうひと頑張りするか。」
「そうだね。」
今は頭の隅に置いておこう。無理に解決できるような事でもないし...な。
「さて、皆。宿題はちゃんとやって来たか?」
夏休みが無事に終わり、先生の一言に何人かが呻き声を上げる。
「残念ながら待つという事はしない。さぁ、諦めて後ろから回せー。」
渋々と、おそらく全部はやってないであろう宿題を、一部の人は回していく。
当然僕らは全部やっているので堂々と提出できるな。
「なんで見せてくれなかったんだよ優輝ぃ...。
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