第九話 南西諸島攻略作戦(後編)その1
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て事に当たることを約束した。同時に軍令部に具申し、南西諸島の攻略の重要性を説き、高速修復材他の資源を回してもらった。だいぶコネを使ったけれどな。そのかいあって、急激に艦隊戦力の回復ができた。実を言うと、もしもの時のために、陸軍航空隊にも掩護を要請している。まぁ、万が一の時ってやつだ。作戦が成功しだい、航空隊や陸軍が進発して前線基地を構築することとなっているから、こっちだけじゃなくって奴らにも働いてもらわないとな。
この戦いが正念場になる。俺が思うに、この戦いを制した側が勢いに乗り、その後の戦いの主導権を握る。そんな気がしている。だが、主役は俺ではない。艦娘たちだ。頼む。今の俺には祈ることしかできない。それがもどかしい。
おや、どうも天候が悪くなってきた。黒い雲か、さっきまであんなに晴れていたのにな。
全員、無事で帰還せよ。それが命令、いや、俺の願いだ。
南西諸島北東地点――。
出撃の時には晴れていた空はだんだんと黒い雲が広がり、雨が降り出し、波が高まってきた。
「もう!!ついていない時は本当についていないわね!!」
瑞鶴が叫んだ。
「でも、前もって艦載機を発艦させておいて正解でした。この状況では発艦ができなかったかもしれません。」
と、紀伊。
「波に揺られてね。」
紀伊は赤くなった。初めて第七艦隊で出撃した時のことを思いだしたからだ。
「あ、ごめん、ごめんね!!冗談だから。でも・・・この状況じゃ逆に艦載機の着艦もできないわ。」
「だいたいどれくらい持つと思いますか?」
先頭を行く榛名が振り返って尋ねた。
「各機は増設タンクを付けているけれど、全力戦闘を30分として・・・・それでもだいたい・・・・あと4時間が限度かな。」
「私もそう思います。」
と、紀伊。
「4時間、ですか・・・・。」
榛名は考え込んだ。4時間以内に天候が回復するか、若しくは敵の基地を完全制圧し、そこに着陸させるか、いずれにしても時間との戦いになることは確かのようだった。
「第一次攻撃隊の状況はどうですか?」
「待って・・・・。」
強風の中、瑞鶴はじっと髪留に手を当てていたが、やがてうなずいた。
「あと5分で攻撃地点に到達よ!第二次攻撃隊はその10分後、第三次攻撃隊はそのさらに10分後にそれぞれ到達するわ。」
「わかりました!!本艦隊も後40分後に南西諸島トガラ泊地に到達します。全艦隊、戦闘準備!!」
『はい!!』
5人はうなずいた。
10分後――。
第七艦隊に後続すること約10分。ビスマルク達の鎮守府護衛艦隊は第一報を受け取った。
「瑞鶴からよ。『第一次攻撃隊泊地ニテ敵司令部、飛行場破壊及ビ敵戦艦ノ撃破ニ成功ス。』やったわね!!」
「すごいっぽい!!」
夕立が叫んだ。
「姉様、やりましたね!!あ、で
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