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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第二十八話 敵の懐に飛び込みます。
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見つかってしまう程度の力量の艦では、同行を許可すればこちらまで被害を受ける。これは普段の任務とは違うのだ」
「ですが・・・」
「それに、向こうは航行不能になったわけではない。当方が手を差し伸べてもかえって意固地になって受け付けない可能性もある。繰り返す、連絡は不要だ」
「は、はい・・・」

 味方を捨てる、という発言をしたわけではないが、敵地にいる僚艦を放置するというのはどんなものだろうという疑問符は多少の下士官や兵たちの中にあったかもしれない。
 だが、レイン・フェリルもキルヒアイスも、そしてイルーナもベルトラムもこの判断を良しとして支持した。一人アデナウアー艦長だけは少し憂鬱そうだったのだが。


ザイドリッツ・ドライ艦橋――。
■ アデナウアー艦長
 味方を捨てる、とはいかないものの、敵中に放置しておくのは、同じことのような気がする。後味の悪いものだ・・・・。
 だが、もしもあの2隻を救出して、行動を共にした結果、こちらが敵に発見されれば、3隻に乗り組んでいる将兵たちは危険にさらされるだろう。2隻の将兵をすくうために、こちらの将兵を犠牲にすることになる。2隻の将兵の命がこちらの将兵の命よりも重いということになる。
 そんなことはない。自己の生命を全うする権利はみな平等であるべきなのだ。
 であるならば、彼のとった行動は正しい。正しいのだが、どこか胸につかえてしまうものがある。
 一艦を指揮しているうちは良かったが、やはり他の艦と協同するような状態になれば、このような悩み事は続くのだろう。
 私も軍人だ。与えられた任務は最後まで尽くす。だが、そろそろ潮時なのかもしれない。既に副長もかつてのハーメルン・ツヴァイの時のようではない。立派に成長して兵たちのことを考え、先頭に立って指揮を執っている。あれなら大丈夫だろう。思い残すことはない。


第三哨戒艦隊 旗艦 巡洋戦艦 アルフリード艦橋――。
 第三哨戒艦隊は苛立った空気の中にいた。勇躍エル・ファシル星域を出てきて当初の数日は、敵艦船の気配すら探知することはできなかった。
 だが、哨戒艦隊の一部が、帝国軍の巡航艦2隻を発見したといち早く知らせてきたため、ティファニーは直ちに周辺部隊を向かわせた。相手は2隻である。10隻以上の部隊であれば、よほどのことがない限りしくじることはない。

だが――。

 そのよほどのことが起こったと見え「巡航艦2隻発見!!現在追尾中!!」の通信を最後に、ぱったりと哨戒部隊からの通信は途絶してしまったのである。

「一体どういうこと!?」

 声を荒らげたティファニーは頭を振って冷静さを保とうとした。感情的になるのは悪い癖だ。部下は何も悪くはない。それよりも通信が途絶した地点を入念に洗ってみなくてはならない。

「現場に
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