第4話
[1/5]
[8]前話 前書き [1]次 最後
リーンホースが鎮守府に着任した日の翌日の朝。鎮守府のグラウンドで朝礼が行われていた。
「それでは、朝礼の最後に昨日着任した新たな艦娘を紹介しよう。上がってきたまえ。」
提督に呼ばれ1人の艦娘、リーンホースが壇上に上がった。
「スペースアーク級巡洋艦のリーンホースだ。」
「既に何人かもう会って知っていると思うが、彼女は俺と同じ世界出身の艦だ。強力な艦娘ゆえ、練度が上がり次第、最前線で戦って貰おうと思っている。君達には不慣れな彼女の面倒を見て貰いたい。以上だ。」
朝礼を終えた後、艦娘達は食堂で朝食をとる。今日は1人の艦娘の周りに人だかりが出来ていた。言わずもがな、リーンホースの周りである。
集まった艦娘達は次々と質問をぶつけた。リーンホース自身の事はもちろん、彼女と提督の居た世界や提督についても聞かれた。この時、リーンホースが提督の二つ名が“鉄の貴公子”であった事を教えてしまったため、暫くの間提督が一部の艦娘から“鉄の貴公子様”とからかわれる事になるのはまた別の話だ。
「やっと解放された。」
質問攻めから解放されたリーンホースは食堂のテーブルにぐったりと伏せていた。
「大丈夫か?」
そう声をかけたのは妙高型重巡の那智だ。昨日、重巡寮で暮らす事が決まったリーンホースは一足先に重巡および航巡の面々と顔見せをしていた。
「なんとかな。」
そう言うとリーンホースは席から立ち上がった。
「確か、この後演習場だったか?」
「ああ。私の艦としての特性を見て、訓練メニューを決める為だそうだ。」
「そうか。なら頑張って来い。お前と共に戦える日を楽しみにまっているぞ。」
那智にそう見送られ、リーンホースは演習場に向かった。
演習場に着いたリーンホースは艤装を装備して待機していた。
「では、最初の試験を行う。内容は指定されたコースを通りながら周りにあるブイに付けられた的を砲で撃ち抜いてくものだ。ミサイルを使っても構わんぞ。」
試験を直々に見に来た提督がそう言った。隣には秘書艦である正規空母の天城の姿がある。
「それと、テストは水上航行とミノフスキークラフトを使用して飛行した状態の2回行う。まずは水上航行からだ。では始め!!」
提督の掛け声と共に、リーンホースは水上を駆け出した。まず、メガ粒子砲で目の前の的を撃ち抜く。次にカーブしながら左右のメガ粒子砲で2つの的を同時に撃ち抜いた。
「なんと!?」
「嘘!?」
それを見た提督と天城は驚愕する。2つの標的を同時に撃ち抜くのは、高練度の艦娘でも難しいからだ。リーンホースにこれが出来たのはリインフォースが持っているスキル“分割思考(マルチタスク)”によるものだ。これは複数の事を同時に思
[8]前話 前書き [1]次 最後
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ