第32話
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、水上バスの汽笛が聞こえて来た。
「お、来たみたいだなァ。」
少しの間時間がたつと、水上バスが港に到着し、乗客が降りた後、港で待っている客達は乗船し始めた。
「うむ、なかなかイカス船ではないか。早速、オレ様は甲板席の最前列をゲットさせてもらおう。そんじゃ、お先になー♪」
そしてレクターは水上バスに乗船した。
「何だかランディを更にチャランポランにしたような人だったわね……」
「どういう意味だっつーの。俺はあそこまで遊び人って感じじゃねえだろ?」
レクターが去った後溜息を吐いて呟いたエリィにランディは突っ込み
「……十分、遊び人風かと思いますけど。」
「うふふ、隙あらばカジノに行こうとしているものね♪」
呆れた表情で指摘したティオに続くようにレンは小悪魔な笑みを浮かべてランディを見つめた。
「まあ、同じ遊び人でもぜんぜん違うタイプかもな。ランディみたいに夜遊びとナンパが趣味っていうより妙にフリーダムな感じと言うか。」
「おお、わかってんじゃねーか。俺と同じくらいの歳みてぇだが一人で何しに来てんだろうな。」
そしてロイドの言葉にランディが頷いたその時
「あら―――奇遇ね。」
女性の声が聞こえた後、黒髪の女性がロイド達に近づいてきた。
「あなたは………」
「おおっ……!?キリカさんじゃないッスか!」
女性―――『偽ブランド業者の摘発』の支援要請の際、逃亡した犯人の逮捕を手伝った東方から来たキリカの登場にロイドとランディは驚いた。
「フフ、一昨日はどうも。ここにいるという事はあなた達もミシェラムへ?」
「ええ……キリカさんもですか?」
「仕事半分、観光半分ね。それより……今の派手な格好をした子は?あなた達のお友達かしら?」
「いえ……先程知り合ったばかりです。何でもエレボニアの帝都から観光に来たみたいですけど。」
「帝都から……ふふ、成る程ね。」
「???」
「ひょっとしてお知り合いですか?」
一人で納得しているキリカを見たロイドは首を傾げ、ティオは尋ねた。
「いえ、ユニークそうなオーラをまとっていたから職業柄気になっただけよ。それではお先に……あなた達も早く乗りなさい。」
そしてティオの疑問に答えたキリカは水上バスに乗船した。
「いや〜………相変わらずクールで素敵だぜ。」
「仕事半分って言ってたけど……やっぱりテーマパークが目当てかな?」
「芸能関係の仕事ならその可能性が高そうね……そう言えばレンちゃんはキリカさんと知り合いのようだけど、一体何の仕事をしている人なのかしら?」
「(キリカお姉さんの”今の仕事”を言ったら、”黒の競売会(シ
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