第41話 隔離区画
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超電磁砲(レールガン)量産計画
『妹達』
最終報告
恐れていた文字列が目に飛び込んで来て御坂は息をするのも忘れながら、震える指で次の研究報告のページに移行した。
本計画は超能力者(レベル5) を生み出す遺伝子配列パターンを解明し
偶発的に生まれる超能力者を100%確実に発生させる事をその目的とする
本計画の素体は『超電磁砲(レールガン)』御坂美琴である
本当にあったあたしの......
クローン計画
あの時の......
あの時に渡したあたしのDNAが使われたの?
最初からこれが目的?
いやそんな事より
しかし
シスターズの性能は素体であるレールガンの1%にも満たないことがツリーダイアグラムの予測演算から判明した
逆説の『しかし』に御坂は釘付けになった。
!?
あたしの劣化版しか作れないって事?
クローン体から超能力者(レベル5)を発生させる事は不可能
以上より進行中の全ての研究の即時停止
超電磁砲量産計画
『妹達』を中止し、永久凍結する
永久凍結
つまり、もうそんな研究はしていないということだ。
御坂が長らく止めていたように錯覚していた呼吸を深くして膝を床に付けて、立ち膝となった。
何度もモニターを確認し、量産計画がないことを確認する。
「はっはははは......何よ。やっぱ、あたしのクローンなんていないじゃない」
御坂は安心しきったように立ち上がると開いていたページを閉じていく。
「へっ!?」
突如として、モニターに夥しい数の文字列が並び出して、上から下にスクロールを開始した。
ま、まさかウイルスにやられた?
御坂が画面を注視した隙を逃さないように真っ暗な画面から、球体に幾何学模様が描かれた真っ赤な目玉が画面中央に出現し御坂を見透かした。
「!?」
頭にビリビリとした刺激が走り出して、身体をふらつかせた。
画面の幾何学模様の瞳が塵芥となって崩れていくと、コンピュータは、再び正常な画面に戻り何事も無かったかのように静かに最初の画面に戻った。
「?」
少しだけクラクラする頭を掻きながら、御坂はコンピュータに両腕を立たせて寄り掛かった。
気分は悪くない。
むしろ、気分爽快と言ったような感じだ。
「ちょっとゾッとしたわね。あの時のDNAマップがね......ま、過ぎた事を言ってもしょうがないか」
御坂は、踵を返すと自動ドアを開けて出て行こうとする。
もう一度、振り返りコンピュータや培養器を眺めた。
「さ、門限破りがバレる前に帰るとしますか」
来るよりも軽やかにスキップをするように御坂は走り出した。
何か身体が軽くなったような気分だ。
今までの悩みが解消され
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