第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
FF7 〜勇気の翼・漆黒の翼人〜
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「シュン・・・おい、シュン!!大丈夫か!!」
「が・・・う。クラウド・・・か」
ビルの隙間。
周りからは見えない影の部分で、蒔風が意識を取り戻す。
そのそばにはクラウドがいた。
意識を取り戻した彼は、「奴」の波動砲から蒔風を助け出し、抱えてここまで来たようだ。
「ここは・・・?」
「あの場所からそんなに離れてはいない。まだ動くな」
クラウドがマテリアを使い、蒔風の体を癒す。
「クラウドは・・・大丈夫なのか?」
「今はな。あのときのあれは一瞬の苦しみのようだ」
あのとき、とは翼を奪われた時のことだろう。
「セフィロスってのは・・・バケモンかよ・・・何の手引もなしに、開翼まで持って行くなんてよ・・・」
「蒔風、翼人とはなんだ」
その問いに対し、蒔風が翼人の説明をする。
自分の受けたものの受け内だが、可能な限り手短に伝え言葉を進める。
「つまりだ、お前も翼人になれる可能性が、まだある」
「セフィロスから翼を・・・奪い返すのか・・・」
「やってやろうぜ・・・オレたちは・・・流されて戦ってるんじゃない。自分の意志で、戦ってるんだ」
「ああ」
ドッゴァ!!!
「見つけたぞ。行くぜ!!」
二人の話。その腰をバッキバキにへし折って、「奴」が瓦礫を吹き飛ばしやってきた。
「このやろ・・ッ!!ぐ・・・」
「シュン!!掴まれ!!」
クラウドが蒔風に肩を貸し、その場から逃げる。
しかし、そんな足で逃げられるはずもない。
全方位からいたぶるような攻撃が続く。
クラウドと蒔風が必死になって弾き続ける攻撃も、はたから見ると気まぐれにポツポツと攻撃しているものだ。
周りで爆発が起きる中、二人は必死に歩く。
が、そこにセフィロスのメテオが落ち、二人を吹き飛ばす。
蒔風が瓦礫に背中を預けてぐったりと座り込み、クラウドは地に伏せ、起き上がろうとするが力が入らない。
一メートルくらいの高さまでセフィロスが降りてくる。
「奴」はいない。
「無様だな。それでも同一存在なのか?」
「オレは・・・あんたとは、違う・・・オレは・・・あんたじゃない!!」
「お前のことではない、クラウド。知らなかったのか?滑稽だな」
「なんの・・・ことだ」
「やめてくれ・・・セフィロス・・・言うな!!」
蒔風が叫び、ブルブルと震えながら立ちあがろうとするが、すぐにその場に崩れ落ちた。
「お前はそれでも「蒔風舜」なのか?」
「黙れぇ・・・・」
「なんのことだ!!セフィロス!!あんたはなにを知っている!?」
「なに、簡単なことだ」
「止せ!!!」
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