暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
FF7 〜勇気の翼・漆黒の翼人〜
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「そこに転がる男と、「奴」は同一人物だということだ」






「な・・・・・・んだと?」

「セフィロス!!」

蒔風が異常な速度で飛びだし、セフィロスの胸ぐらをつかみ、捻り上げる。

「それを・・・言うんじゃねェ!!」

「フン」

ドゴッ


セフィロスが軽く鼻を鳴らし、蒔風の鳩尾に拳を叩き込む。
蒔風の体がズルズルと落ち、倒れる。


「弱いな。これで「主人公」?・・・笑わせる。「脇役」であった「奴」の方が強いとはな」

セフィロスが言葉を続ける。

「さまざまな世界。その中には私や、お前もいるだろう。しかしその役割は違う。もしかしたら、我々はつまらない一市民である世界もあるだろう。「奴」とこの男も同じだ。「脇役の蒔風舜」と「主人公の蒔風舜」。世界は違えど、全くの同一人物。どうだクラウド。同じ存在で戦い続けるのは醜いだろう?」

「だから・・・どうだと言うんだ」

「私と共に来い、クラウド。お前が私にすべてを委ねれば、新たなる世界へのみ「断る!!!」」


クラウドがセフィロスの台詞をさえぎる。

「この世界には、守るべき友が、仲間が、思いがある!!この世界を守った人の想いが、この胸にある!!!」

「・・・残念だ」


ゴォオ!!


セフィロスがクラウドに迫る。
そしてクラウドは斬られ、無残に転がるだろう。



しかし、そうはならなかった。



「いーーい願いだ。そんだけのもんがあるなら、まだまだ希望は尽きちゃいねェ!!」


蒔風が

「正宗」の峰の部分を器用につかみ、食い止めていた。
そして「山」でクラウドの傷と疲労を癒す。

「クラウド。「奴」の方はまかせる」

「しかし・・「奴」はおま「るせぇ!行け!!こいつは・・・!!」・・・わかった。任せた!」

クラウドが「奴」に向かう。

「いいのか?自分を殺させて」

「あれはオレじゃない。「奴」だ!!あいつは世界を取り込んだ瞬間から、「蒔風舜」ではなくなった!!」

「自分潰しの蒔風舜・・・面白い」

「人の知られたくないことべらべらと言いやがって、覚悟できてんだろうなぁ!?」

ドゴウ!!

蒔風が裏拳を振るい、セフィロスがバックステップで避ける。


「武器も構えず、私に勝つのか?」

セフィロスが勝負は見えていると、蒔風に言う。
それに対して蒔風が、胸を張って、右手を握りしめ、答えた。

「武器なら・・・ここにある」

その手で胸をドン、と叩き、こう言ったのだ。

「オレの武器はたったの一つだ。この胸にある正義、それをなす願い!!十五天帝だとか能力何てものはただの手段にすぎない!
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