第31話
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ディとティオはそれぞれ考え込み、レンは静かな表情で答えた。
「………―――あの子に関しては深く考えても仕方なさそうだ。それより……このカード、本物だと思うか?」
「そうね……高級感のあるあつらえといい、本物である可能性は高いと思うわ。」
「金色の薔薇の刻印……本物の金箔が使われていますね。」
「本日夜7時、保養地ミシェラムのハルトマン議長邸にて開催、か。」
(うふふ、まさか一番低かった可能性――――”招待状”まで手に入れるなんてね。後であの二人に連絡する必要があるわね。)
ロイドの確認の言葉にエリィとティオはそれぞれ頷き、ランディは真剣な表情でカードを見つめ、レンは小悪魔な笑みを浮かべていた。
「………――なあ、みんな。課長にはあんな風に釘を刺されたばかりだけど……」
「みなまで言わないで、ロイド。」
「ここにいるみなさんはみんなロイドさんと同じ思いですよ。」
「ま、据え膳喰わぬは何とやらってヤツだな。」
「うふふ、レンもこんな面白すぎるイベントに参加できるとわかっていて、参加しない訳がないでしょう?」
「……課長が今日も本部に出ていて幸いでした。」
「みんな……いいのか?俺の我儘に付き合わせる形になると思うんだけど……」」
”黒の競売会”の件に関わる事を口にした仲間達全員にロイドは真剣な表情で見回して訊ねた。
「ふふ、勘違いしないで。私はある意味、あなた以上に”黒の競売会”に興味がある………私の属していた世界に近い人達が集まるみたいだし。」
「わたしは純粋にオークションへの好奇心ですね。ユウナさんが言っている『面白い出物』というのも気になります。」
「レンも同感。あのユウナが『面白い』って確信しているくらいなのだから、間違いなく面白いものが見れそうだもの♪」
「ま、俺はゴージャスでセレブなパーティそのものに興味があるな。美味いモンを飲み食いしてセレブで高めなお姉さんともお近づきになれるチャンス……見逃す手はねえだろうが?」
ロイドの確認に対して仲間達はそれぞれ自分達もロイドと”黒の競売会”に関わるつもりである事を口にした。
「……みんな………―――今日は最終日だ。昼までに一通り仕事を片付けて港湾区の水上バス乗り場に行こう。本当に競売会に潜入するか………”ミシェラム”に行って考えたい。」
「ええ、わかったわ。」
「うふふ、どんな事になるか今から楽しみね♪」
「そんじゃあ、残った仕事をとっとと片付けるとするか。」
「一応、新しい依頼がないか端末もチェックしましょう。」
その後ロイド達は手分けして支援要請を終わらせた後、ミシェラムに行
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