第31話
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り兄貴が行方不明になった時兄貴の生存を誰よりも信じ続け、兄貴の死を俺以上に悲しんでいた人だから。」
「その人ってもしかして………」
「セシルさんですか?」
複雑そうな表情でレンを見つめて訊ねるロイドの質問を聞いて誰であるかをすぐに察したエリィとティオは辛そうな表情でロイドを見つめた。
「………ああ。」
「ま、結婚も決まっていた間柄だったんだから、婚約者が生きていた事を教えるのは常識的に考えて”筋”なんじゃねぇか?」
ティオの推測にロイドは重々しい様子を纏って頷き、ランディはレンに答えを促した。
「あら、セシルお姉さんなら”ガイお兄さんの葬式の直後にガイお兄さんと会っているから”教える必要はないわよ?」
「ええっ!?」
「兄貴の葬式の直後に兄貴と会っているって……一体いつセシル姉は兄貴と会っていたんだ!?」
そしてレンの口から語られた驚愕の事実にエリィは驚き、ロイドは信じられない表情で訊ねた。
「うふふ、ロイドお兄さんはやっぱり忘れちゃったのかしら?レンとロイドお兄さんが初めて会ったのは”影の国”じゃなくて”ガイお兄さんの葬式が終わった後のクロスベル大聖堂へと続く階段”よ。」
「へ……………」
レンの指摘を聞いたロイドはかつての出来事を思い出した。
―――悪いけど、”今は”ロイドお兄さんに”依頼人”と会わせられないわ。
今の娘は一体……?俺の事を知っていたようだけど、俺は記憶にないぞ?
「あああああっ!?あの時すれ違った女の子は君だったのか!?」
兄の葬式の後クロスベルへと戻る為に大聖堂へと続く階段を下りて行く最中ですれ違った菫色の髪の少女―――レンを完全に思い出したロイドは驚きの表情で声を上げてレンを見つめた。
「クスクス、やっと思い出したみたいね♪」
「と言う事はもしかしてその時にガイさんに頼まれたレンさんがセシルさんをガイさんに会わせたのですか?」
ロイドの反応を面白がっているレンにティオが訊ねた。
「ええ。と言うかあれから二人は文通をして連絡を取り合っているし、セシルお姉さんなんか年に一〜二回、纏まった休みを取って、自分からガイお兄さんに会いに行ってデートをしたり、”それ以上”の事をしたりしているわよ?」
「つまりセシル姉は最初から兄貴が生きてる事を知っていたのか………俺のセシル姉への今までの心配は何だったんだ?ハア………」
レンの説明を聞いたロイドは疲れた表情で溜息を吐き
「つーか、姿をくらましている癖にわざわざセシルさんに休暇をとらせて自分の所を来させてまでちゃっかりセシルさんとデートするとかリア充過ぎだろ……!」
「……まあ、ロイドさんの兄なのである意味当
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