第31話
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イドは厳しい表情でレンに訊ねた。
「うふふ、さすがロイドお兄さん。今のレンの話だけで迷宮入りになったガイお兄さんの殺害未遂事件の”容疑者”を絞るなんて正直驚いたわ♪」
「ええっ!?そ、それじゃあ………」
「わたし達が今まで知り合った人達の中にガイさんを殺害しかけ、クロスベルで何かとんでもない”計画”を実行しようとしている”犯人”やその仲間が………」
「そいつは……」
レンの答えによってロイドの推理が当たっている事を察したエリィとティオは不安そうな表情をし、ランディは目を細めた。
「今の内に言っておくけど今挙げた二人や警察関係者以外ではセシルお姉さんやセシルお姉さんの両親、それとマクダエル市長は確実に”容疑者”から外していいから安心していいわよ。――――最も、逆に言えばそれ以外の人達はみんな疑わしい事になるけどね?」
「………ちなみに兄貴の”死因”は何だったんだ?」
意味ありげな笑みを浮かべて自分を見つめるレンの助言に対して真剣な表情で考え込んでいたロイドはレンに質問をした。
「へえ?―――”背後から銃で心臓を撃たれた事”がガイお兄さんの”直接の死因”よ。」
ロイドの質問に感心したレンは静かな表情で答えた。
「背後から銃で撃たれたって事は、犯人がロイドの兄貴を呼び出して後ろからズドンが真っ先に考えられるが……」
「……恐らくそれはないと思う。兄貴は”犯罪者”に恨まれたり狙われたりする立場である刑事―――ましてや防諜等警察の中でもより危険な事に関わる捜査一課の刑事だ。当然周囲の警戒も怠っていないだろうから、背後からの銃撃も防ぐか回避する事はできると思う。」
ランディの推測に対してロイドは真剣な表情で否定し
「遠距離からの狙撃の可能性はどうかしら?」
「それもありえない。レンとルークさんが血だまりの中に倒れている瀕死の兄貴を見つけた場所は現在行政区で高層ビルを建設している工事現場だ。あの場所は長い坂を登った場所の上、あの周辺の建物にあの場所と同じ高さになる建物は存在していない。ましてや遠距離から狙撃で心臓―――しかも標的が背中を向けている状態で狙うなんて相当至難の業だ。」
「それじゃあ一体どんな方法でガイさんを背後から………」
エリィの推測も否定したロイドの説明を聞いたティオは不安そうな表情で考え込んでいた。
「………それについては今のレンの話だけで判断するのは早計すぎるから、これ以上考えるのは止めておこう。それとレン、さっき課長やダドリー捜査官以外の人達には兄貴の事を話すなって念押ししたけど……一人だけどうしても教えたい人がいるんだけど駄目か?その人はレンも言っていたように確実に兄貴を手に掛けた”犯人”ではないと言える人物だし………何よ
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