第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
とある科学の超電磁砲 〜とある物語の単発戦闘〜
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うことだ。
ただ一撃の命中でも、「奴」の一撃は命を潰しにかかるほどなのだから。
「だから一人だ。俺がやられても、そこを狙って撃て」
「な・・・あんたそんな命を捨てるような戦法で行く気!?」
「ずっと・・・ずっとそれをやってきたんだ。大丈夫っさ!!」
「そんなの・・・だからって、見過ごせるはずないじゃない!!」
「お前がやられたら終わりなんだからさぁ。来ちゃだめよ?」
目を見開いて叫ぶ美琴。
だがそれに対し、蒔風のノリはどこか軽い。
自分の命を軽視した、あまりにも危険な戦法。
美琴自身、命を賭けるだけの戦いをしたことはある。
だが、そこには「絶対に生き残る」という、命を賭けたなりの思い意思と気迫があってしかるべきである。
だが、この男のこれは違う。
言葉の重みに反比例して、あまりにも軽すぎるのだ。
「じゃああんたは?あんただって死ぬかもしてないのよ!?」
「構わん」
「かまっ!?」
「俺はねぇ、自分の生き死にとかどーだっていいの。目の前の危険な世界や命が代わりに助かるんだし?0を捨てて1以上が助かるなら、儲け物やん?」
その言葉に、憤慨以上に恐怖を覚える。
あのツンツン頭のお節介バカだってこんなことは言わない。
あいつは死にたがりではない。そりゃあ自分の命を投げ出してでも、ということはあってもそれはあくまで土壇場。最後の最後で仕方がないからという状況でだろう。
勝算もなしに突っ込んでいく何てことはない。
だが、この男は―――――
この男は、自分の命最初から諦めている。
諦めているというよりは、元々そんなものなかったかのような
まるで、そんな物言いだ。
「あんた・・・本当に人間なの?」
「ん〜?その質問は正確には「生き物なの?」のほうが正しいね。ま、だからこそこうやって世界を越えていけるんだが」
「・・・ひとりで・・・戦うの?」
「そうだよ♪じゃぁね、ここで観戦してな、痛っっ!?」
御坂が蒔風に電撃をぶつける。
不意打ちに蒔風が痛がるが、そんなことは御坂は知らない。
「あんたの旅・・・ねぇ。わかったわ。確かにあんたの旅は一人かもしれないわね」
「ああ」
「でも!今この世界では私を仲間にしなさい!!そうやってきたんでしょう!?だったら私にもやらせろコノヤロー!!!」
「はいぃ!?」
「あのバカが戦えたのに、私が引っ込むわけにはいかないっての!!」
「・・・はぁ・・・この世界はどうしてこう主人公みたいなのがいっぱいいるんだろうねェ・・・いや、確かに主人公だけどさ」
「はぁ?ちょっとなにを」
「わーったよ!!じゃあ・・・行くか!!」
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