暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
とある科学の超電磁砲 〜とある物語の単発戦闘〜
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声が咽喉から飛び出る。

しかしそれでも、蒔風はそれなりにこいつを相手にしてきているのだ。その状況でも体は動き、飛んできたビルを蹴り飛ばして粉々にする。


「フゥッ・・・・白井ぃ!!!」

「え・・・は、はいですの!?」


蒔風が白井に御坂を連れていくように促す。

が、次々とビルが投げ込まれて来るために黒子はテレポートに集中できない。
飛んでくるビルそのものと、それらの瓦礫。さらには大地を揺るがす衝撃をかわしながら御坂に触れて移動など出来たものではない。


ああもう、と頭を振り、蒔風は御坂と黒子を両脇に抱えて走り出す。

「ちょっと、降ろしなさいよ!!」

「だーー、うっせい!!黙ってろ舌噛むぞ!!!」

ドダン!!!!


蒔風が跳躍し、まだ無事なビルの壁面に片足をめり込ませて立つ。
そこにもすぐにビルが飛んでくる。

そうやってかわしていく蒔風だが、ビルがそんなにあるわけもなく、すぐに追い詰められていってしまう。


「御坂!!頼む!!」

「わかってるわよ!!!」

バッ!!バッツン!!!

電撃で応戦する美琴だが、これほどに動き回りながらではレールガンもまともに打てない。
単純な電撃では、飛んでくるビルを破壊するには火力が足りない。

「どしたどしたぁ!!!その程度か第三位!!所詮はただのガキンチョかぁ!?」

「なんですってぇ!?」

「ばか!乗るな!!」

「あの・・・うぷ、ちょっと・・・おぅう・・・」

「白井さん!?リバースはやめてください!?クソっ、埒ぁ明かねえ!!白虎!!青龍!!時間稼ぎだ!!30秒間!!」

『『了解!!!』』


蒔風の呼び声に、脇下から獣神体で青龍と白虎が飛び出し、ビルを次々と砕いていく。
ただビルを投げてくる相手なら、あの二人でも十分だろう。

その間に蒔風は、黒子と御坂を離れた所に置く。


「ここにいろ。ほら白井。酔い止めだよ」

「うっぷ・・・・」

「黒子、大丈夫?・・・あたしも行くわよ!!あんな滅茶苦茶な戦法取ってくる奴、何してくるかわかんないんだから」

「いや、俺一人で行く」

「はぁ!?」


「ただビルが飛んでくるぐらいなら、俺だってお前だって戦える」

そう。
ただそれだけなら、たとえ一人ずつでも苦戦するわけがないのだ。

ただ、それを投げているのが「奴」であるという事実が、蒔風の攻める手を踏みとどまらせてしまっているのだ。


「あれのせいで視界がはばまれてるからな。正直言って、「奴」がどこに移動してるかはっきりとした位置がわからない」

そうでなければ、すでに攻撃して終わらせている。
一番怖いのは、それを見越されて反撃を食ら
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