第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
とある魔術の禁書目録 〜とある翼人の世界接続〜
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がり、すぐに消えた。
「異世界のものとはいえ、やはり効くのか幻想殺し!!」
そう叫びながらも、立て続けに何発も撃ってくる砲撃を、撃ち消しきれないと判断し、走り回ってそれをかわす上条。
(あいつの使ってるのだって蒔風と同じ異能の力なら、この右手で消せるはずだ!!!)
しかし、消せるだけでは倒せない。
いや、ここで勝とうとは上条は思っていない。
ただ、蒔風が来るまでに一発でも殴ってやりたかった。
「奴」は波動では埒が明かないと判断したのか、その手に魔導八天を出そうとする。
が、そこに上条が突っ込んだ。
そして「奴」の手元に向けてその右手を伸ばす。
すると、途中まで出現しかかっていた魔導八天が消える。
上条は迦桜羅に連れ去られたときに、それに触れていた。
しかし迦桜羅は消えなかった。
つまり、迦桜羅を召喚する力は消せるが、迦桜羅自体は消せないということだ。
だから、上条は「奴」が何かを出すときにその手に触れると決めていた。
来ることがわかっていれば、後は後出しじゃんけんでいい――――
「ぬ!?」
「ぉ、らぁ!!!」
ブァ!!!
上条の拳がうなる。
しかし、「奴」は腕の部分に手刀を当て、弾く。
そして上条の腹部に蹴りをいれ、その体をやすやすと吹き飛ばした。
「があああああああああああああ!!!!」
「オレの強さは能力だけじゃない。普通に戦っても強いんだよ。お前じゃオレに勝てないぜ?」
「お、おお、おおおおおおおおおおおお!!!!」
「ダメだよ上条さん・・・そんなことされたら・・・そんなに必死になっちゃ・・・」
上条が「奴」に駆ける。
そんな姿を見て、「奴」がうれしそうな顔をする。
「叩きたくなっちゃうだろ?」
ゴッドン!!!!
「奴」が大地を踏みつけ、揺らす。
あまりの振動に、上条の体が浮き上がった。
「うわああああああああ!?」
「上条さん、いらっさーい!!」
「奴」が上条に手を伸ばす。
その手に向かって、上条は空中から蹴りを繰り出すが、簡単に掴まれ、また放り投げられる。
そして何度も、何度も、向かっては投げ返される。
「ぐっ、ごああああああああああああ!!!!!」
もう何度目だろうか。
アックア戦でもうすでにボロボロだった上条の体は、ここ二日で回復した分がこの戦闘で吹き飛んでしまった。。
それでも上条当麻は立ち上がる。
(何か引っかかるんだ・・・「奴」はオレの攻撃を全部真っ向から掴み投げてくる・・・なんだ?なにが・・・引っかかってる?)
「そちらから来ないならこちらから行くぞ!!
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