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世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
とある魔術の禁書目録 〜とある翼人の世界接続〜
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んだ?」

とりあえず、聞く。
蒔風の話を信じていないわけではないが、だからと言って何でもかんでも右手ぶんなぐるわけにもいかないだろう。


「ん?世界を取り込んで〜、それから新しい世界を作るんだ〜。脇役とか、主人公とか、そんなの全く存在しない世界をね」

目的は、蒔風から聞いていたことそのままだ。
だから、彼自身の意思を聞く。

「・・・・そのために消えていく世界があっても、か?」

「どーせ再構築した世界で蘇らせてやるさ。ほら、みんな主役ならみんな楽しい。試練が欲しいなら与えられる。立ち向かう悲劇が欲しいならくれてやる。それらを打ち破る力だって、な」

「その為に「今」を潰すのか?」

「そそ。だから殺されろ。大丈夫さ。お前も元に戻してやるからさ。不幸ってのも何とかなるかもよ?そのままでいいなら、そのままにもできるし」

「だから・・・死ねって言うのか?他の奴のために?ははは、残念ながらこの上条さんは、誰かのためにホイホイ命を投げ出すようなお人好しじゃないんでね。断らせてもらうぜ」


それはそうだ。
上条当麻という人間は、ただのお人よしではない。



そして、それ以外にも
上条当麻が断る理由はあった。


死にたくはない。当然だ。
「この世界」が好きだ。それもある。


等々―――理由は多くあったが、一番大きな理由はたった一つ。



上条当麻はもう死なない。
あの少女の顔が悲しみに染まるなら、自分は絶対に死んでやれない。

上条当麻はもうすでに一度「死んで」いる。
あの少女を助けた時に、彼は一度「死んだ」のだ。

もう死んでやることはできない
これ以上、あの子を偽ることなんか・・・できるはずもない


「都合のいいように試練を与え、都合のいいように力を与え、都合のいいように乗り越えさせるだと?ふっざけんじゃねぇ!!今まで俺たちが乗り越えてきた苦労を無駄にさせんじゃねぇよ!!!みんながこの理不尽な世界のながで、必死になって抗って、それで乗り越えてきた今なんだ!!!その時の必死をそんなことで無駄にさせてたまるかよ!!俺たちの歩いてきた道を、無意味なもんにするんじゃねぇ!!!もしてめぇが世界をどうにかして新しく都合のいい感じに作り直すってんなら・・・そのためにオレの知り合いを泣かせるってんなら!!!」


上条当麻は右手を握り、世界最強と対をなす男に向かって、なんら臆することなく宣言した。


「いいぜ・・・お前のその腐った幻想をぶち殺す!!!」

上条と「奴」が睨み合う。
その眼には確かな敵意。




まず「奴」が動いた。

「奴」が波動砲を撃つ。
それを上条が右手で払う。

波動砲は撃ち消され、黒い霧がブワッ、と広
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