第21話 いざ!合宿へ! 出発編
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いやもう一つネタがある。よかった、バックの中に入れっぱなしにしておいて.....
俺はショルダーバックから1枚の封筒を取り出す
「それは?」
「これはみんながオープンキャンパスでライブしてる時に受けた模試の結果です」
「どれどれ」
あろうことに真姫にぶんどられた。
みんな真姫に集まって直後、歓喜の声だったり驚きの声だったり聞こえたが俺はそんなことはどうでもいいと参加しない言い訳をする
「実は2桁なの初めてなんだ」
「え?それってどういう意味?」
「2月に行われた模試の順位は6位だった」
呆気にとられた彼女たちは「大地ってそんなに頭良かったの?」とか、「私もこんな順位はとったことないわ」など興味津々な会話をしている。
「それに....」
ふと、言いかけたが止めた。
先日言われた理事長との会話は言ってはいけないんだと思い出したので口を閉じる
そうだったな、この話はしてダメなんだった
「心配は無用です。ちゃんと部屋は別室ですし、真姫に頼めば勉強の道具だって準備できます」
「ここまで頭いいんだったら少しぐらい勉強しなくても大丈夫にゃー」
「べ、別にあんたが来るのはどっちでもいいけどみんなが来て欲しいって言ってるんだし、来なさいよ」
「もし男1人が嫌なら友達誘ってもいいわよ。ただし、信頼できる子で」
見ず知らずの奴を誘ってもいいとかどんだけ俺をこれに参加させたいんだよ。
これが彼女たちが必死に懇願しているのに悪いけどやっぱりここはきっちりさせなくてはダメだな
俺はため息をついて顔をあげた
「ごめん、やっぱり参加できない」
「ええっ!?」
「どうしてよ!こんなに可愛い女の子たちにお願いされてるのに!?少しくらい頷きなさいよ!」
「わるい、どうしてもダメなんだ」
「なにか....理由があるのですか?」
「実は俺の家族に父さんはいないんだ。生まれた時に事故で亡くなったらしくてね...それ以来母さん1人で俺のとこを育ててくれたんだ。幼稚園に入ってから朝から晩までずっと働き続けてさ....。これ以上母さんを苦しめたくなくて、いい大学に入ってからいい会社に入社して.....今度は俺が母さんを助けてあげたいんだ。今まで俺の事を大切に育ててくれた分」
はっきりと言った。
確かに彼女たちにとってμ‘sの活動の方が大事。
でも俺にとってはやっぱりどこか別世界のことで遠くから眺める....そんな立場だ。協力はしてきた。部員になって前に出て踊って歌って、そんなことはしなくても日程を組んだりライブの証明やPV撮影、それをネットにアップしてみんなに見てもらう...
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