Another story
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........なんだ、私、何もしてないのね
何もできなかったのね......
『彼女達はちゃんと自分たちでやりたいことを見つけてそれを成し遂げようと頑張ってるんだよ!』
彼女達.....μ‘sのやりたいことは自分達の歌やダンスで廃校を止めること
彼女達にとってそれは曲げられない事実
大地くんはμ‘sのサポートをして廃校阻止に貢献すること
大地くんにとってそれは曲げられない事実
じゃあ、私は?
パンッッッッッ!!!!!!
答えが出そうなのに出ない.....歯痒いものね
きっと大地くんは私に足りないものを教えようとしているんだわ
意識的にやっているかは定かじゃないけど....
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
『おばあさま!わたしがんばってくるね!』
『えぇ、頑張るのよ。私の賢い可愛いエリーチカ』
お祖母様はそう言って幼い私の頭を撫でてくれた
その隣にはまだ幼稚園になったばかりの妹が不安げな表情でお祖母様の手を握っている
『ありさ、いってくるね』
私は学校から帰ってすぐバレエの練習、終わって塾、家に帰るのは決まって夜と小学低学年の割にはハードな毎日だった
昔からやると決めたら手を抜かない性格をしていたので、辛くても弱音を吐くことなく両立をやった
でも小学生にはやはり厳しかった
体調を崩して学校を休む、バレエの練習も休む時が多かった
休養中も最低限の睡眠をとり、家で勉強したりイメージトレーニングをやったりとにかくガツガツの日々だった
その時の努力がきっと将来役に立つと思っていたから
バレエ小学低学年の部
ロシアで参加する最後の大会
私はどうしても勝ち抜きたかった
お祖母様に見せられるのはこれが最後かもしれなかったし、なにより今まで上の大会に出ることができなかったから
自分の演技
緊張はしていたけど、自信を持って演技に集中した
お祖母様の為に私は頑張るの!
『絢瀬さん、今回は残念だけど....』
予選で私は負けてしまった
『また....ダメだったの?』
お祖母様は残念そうに私の頭を優しく撫でる
その優しさが私の悔しい心をより引き立てた
『ひっく...ふぇ....うぅ.....ごめんなさい.....ひっく...おばあさま、ごめんなさい』
『大丈夫.....エリーチカ、大丈夫よ』
そっと、お祖母様は抱きしめてくれた
私はまた観客席で入賞した人を見ている
今度こそ......今度こそ......今回は.....
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