Another story
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静止され少し冷静になる
「す、すいませんでした」
「いいのよ絢瀬さん。....でもね」
でもね....それは否定、反対の言葉を意味していた
「気持ちは嬉しいのだけれど...悔しいけど、音乃木坂学院には人を惹きつけるような魅力が他校と比べて無いということも事実なのです。私も廃校というのは心苦しいものですが.....この現実を受け容れるしかないのです」
「そ、そんな!でもわたし達が行動を起こさない限りはなにも--「えりち!落ち着いて!」
熱くなった私を希は語気を強めてなだめる
「.......今ここで熱くなったってダメや。今は下がろ?」
希は理事長に「失礼しました」と頭を下げて理事長室を離れようとする
「すいませんでした理事長。失礼しました」
私も頭を下げると
「絢瀬さん、お気持ちは嬉しいわ。絢瀬さんみたいにこの学校を大切に思ってくれる人がいて....こちらで一応《策》は考えています。だからあなた達には最後の高校生活を楽しんで欲しいと思います」
理事長の微笑みを最後に私達は理事長室を離れる
私にはこの学校を存続させることができないの?
どうしたらいいの?
守りたいだけなのに....お祖母様の母校を
教室に着くと、私は涙を流していた
不甲斐ないわ.......
午後から行われた入学式で1人の生徒が1年生と共に紹介された
それは音乃木坂学院という女子高ではありえない...いわゆる異分子が、男子生徒の転入があった
「笹倉くんはここ音乃木坂学院の廃校阻止の《策》としてわざわざ転入していただきました。理事会では音乃木坂学院を《共学化》にするという方向で話を進め、現在に至ります。」
共学化........?
本日2度目の衝撃的は出来事だった。
策とはいえ、まさか男子生徒が転入してくるとはね....
「みなさんや笹倉くんには迷惑をかけると思いますが、彼もここの生徒なので、仲良く高校生活を送って欲しいと思います」
彼は救ってくれるのかしら.....いや、頼るべきではない。
私がなんとかしなきゃいけないんだから
大地くんを見たのはこれが最初だった
大地くんと初めて会話したのはその次の日。
思わぬかたちで対面することになった
「これは?」
「アイドル部設立の申請書です」
3人の女子生徒と共に彼はやってきた。
サイドテールの生徒.....確か高坂さんと言ったかしら、が申請書を出した途端、彼の表情は「へ?なんで?」みたいな何も聞かされていないという表情をしていた。
「それは見ればわかります」
「では、認めていただけますね?」
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