機動戦艦ナデシコ
1364話
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らした瞬間、俺の影が影槍となって伸びていき……やがて草壁達と俺達の丁度中間の辺りで動きを止める。
「なっ!? こ、これは一体!?」
いきなり俺の影から伸びた影槍に、ただ唖然とした表情で呟く白鳥。
月臣は反射的に手を懐の中へと入れ、草壁も目を見開いて目の前にある影槍へと驚愕の視線を向けていた。
先端は尖らせてないが、普通に打撲武器としては使えるだろう影槍へ。
本当は炎獣を出そうかとも思ったんだが、木連は小惑星とかを基地にしている分、火の扱いについてはうるさそうだしな。
「操影術の影槍……そうだな、簡単に言えば魔法だ」
「魔法!?」
さすがに異世界の存在はともかく、魔法というのは予想外だったのか、草壁にしては珍しく大きな声を上げる。
「そうだ。俺達が接触している世界の中には、魔法が存在する世界もある。その世界の住人から魔法を習えば、見ての通り他の世界の住人でも魔法を使う事は可能だ」
「……ちなみに、何らかの制限のようなものはあるのですかな?」
「特にないな。この魔法は使うという意味では誰でも一定程度なら使えるようになる。勿論スポーツとかと同じで、歴然とした才能の差というのがあるから、どこまで上手くなるかというのは、人に寄るが」
「魔法……魔法、ですか。……それを私達が習うことは可能ですか?」
真剣な瞳を俺の方へと向けてくる草壁だが、魔法についての有用性をこの短時間で察知したのか。
いやまぁ、魔法という未知の技術を見れば、それに興味を引かれてもおかしくないが。
「俺達と木連がどんな関係を築くかというのは、それこそエザリアとの交渉に関わってくるだろうな。……ただ、大前提として俺達シャドウミラーと関係を持ちたいというのであれば、現状は色々と良くないってのは分かって貰えると思う」
「それは……」
草壁の視線が向けられたのは、最初に宣言した通り会談の様子をじっと見ているだけで、何も口に出してはいないヨシサダの姿。
「悪の地球と和平を結べ、と?」
「最初はそのつもりで使者を送ったんだろう? 結局その使者は闇から闇に葬られたみたいだが」
「だからこそ、我々は正義を示す為にも悪の地球とそう簡単に和平を結ぶという事はしたくないし、出来ないのです。特に世論では地球討つべしという声が大多数ですからな。正直、アクセル代表達とはともかく、そちらの地球人を迎え入れたという事が木連内部に広がれば、間違いなく大きな騒ぎになるでしょう」
「……地球とは絶対に和平が出来ないと?」
「少なくても、今のままでは到底無理でしょうな。地球の全面降伏といった形であれば、こちらとしても受け入れる事は出来るでしょうが」
頑なだな。
それが草壁とのやり取りで感じた事だった。
向こうにとって、地球とはどう
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